桜色~その2
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いや~、竹下選手、こんなにすごい精神力
をお持ちの方だとは知りませんでした
。アスリートとしてだけじゃなく人間としても相当の高み
に到達しています。いったいどこまで行っちゃうんでしょうか
。年下だけど、もう大尊敬
。スポーツジャーナリスト吉井妙子さん著。サブタイトル「世界最小最強セッター」。
昨日からロンドン五輪の最終予選が始まりましたが、わたくし、バレーボール観戦も昔から結構好きで、天才セッターと呼ばれた中田久美さんの時代から断続的にずーっと見てました
。断続的に、というのは一時女子バレーが低迷して試合のテレビ中継
がない時代があったからですね。そのあたり、テレビ業界というのはシビアなもんです
。
もともとわたくし、どの分野でも“いぶし銀
”な芸風をお持ちの方が好き
なので、竹下選手にはいつも注目してました
。どんな戦況になろうと、チームが異様に波
に乗ってる時ですら、コート内の彼女はいつも冷静、頭の中で高速で回転するコンピュータ
に集中している様子は頼もしくもあり、いつも「すげぇ~。タダモンじゃねぇ~
。」と思って見てました。
しかし、天才・中田が引退した後現れた竹下選手が、オリンピック出場権を得られなかったシドニー大会の時、戦犯として激しくバッシング
されたのも、引退→復帰されたというのも知ってはいましたが、その裏で、これほどまでの艱難辛苦
、そして彼女自信の内面での血を吐くような葛藤
があったとは知りませんでした。たかだか20歳の女の子ですよ。もう、あり得ないほどの人生経験ですよ
。
もともとの生まれ持った人間としての性質の良さ
に加え、この苦難の経験を経ての竹下選手の在りようはもはや「美しい
」としか言いようがないです。そういう点で、吉井さんのあとがきは蛇足のような気がしました
。吉井さんは東日本大震災と絡めて『彼女そのものの存在が「絆」の象徴のように思えてならなかった。いわゆる、私たちが忘れかけている最も日本人らしい日本人であることに気づかされるのだ。「謙譲の美徳」を持った人とでも言おうか。』と書いています。しかし、竹下選手の大きさは日本人などという小さい枠の中には収まりきらない、まして今やアヤシげ
なものとなってきた「絆」程度のものであるはずがない、とわたくしは思います
。
でも吉井さんの文章は、ヘンにウエット
になったりせず、ところどころにキラメく
フレーズがあったりしてハッ
とさせられたりする、好感の持てるものでした
。
それにしても、ここではハッキリと書かれてはいませんが、日本バレーボール協会ですか?そういう組織がいかにバカだったかってことがよぉーっくわかりますねぇ
。竹下さんには、その高い人間力にはもったいないですけど、将来そこいらへんの改革を担う人になっていただきたいですね。いずれはもっと広い視野から日本を改善する人になれるのではないかと思います
。
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学習院大学法学部教授・遠藤薫氏著
。いまだ終わっていない「3.11」についてメディアがどう振る舞ったかを途中経過として検証した一冊。視野を広げてくれる非常に示唆に富むものであると同時に、人間としてのあり方までも考えさせられるものでした
。サブタイトル「報道・ネット・ドキュメンタリーを検証する」。
この災害にあってそれこそ膨大な情報が飛び交った中、出来うる限りのチェックを行った著者には本当に頭が下がります
。その積み重ねから現れてくるのは、やはりマスメディアとネットメディアにはそれぞれ一長一短があり、それを組み合わせる、補完させながら利用するということが、より良い判断へ我々を向かわせる、ということがこの非常時に図らずも露わになった、ということのようです
。
テレビ・新聞などのマスメディアは、首都圏が被災した側面もあったための混乱があり、当初充分に機能しなかった。原発報道についても保身(最初の水素爆発の映像をすぐに放映したのは地元福島中央テレビだけだった)、科学専門ジャーナリズムの欠如など、厳しい指摘もされています
。
しかし、特にネットメディアでは「マスゴミ」と呼ばれるマスメディアでも、「津波災害」においては、ネットに流れる情報の一次ネタの多くは新聞のものであったことや、海外メディアからの逆輸入ネタが日本で一度放送されたものが多かったということ、あるいは、被災地での情報収集には地元新聞やラジオしかなかったことなど、「取材力」「編集力」などの点でもやはり不可欠なものであったと。そして、それらのメディアの間をつないだのがネットメディア、ソーシャルメディアであり、もはやこの2者は対立するものではないということです。
そして、日本がいかに「内向き意識」の国であるかという指摘もデータからはっきりしていて非常に考えさせられます。日本で起こることはもはや日本一国内だけの話ではない、ということは、現在経済破綻を起こしつつあり、世界経済に大きな悪影響を与える可能性があるギリシアの選挙結果なんかと考えあわせる時、アホだなぁ~なんて笑っていられないわけです。全世界が注目している原発事故について日本はいまだ説明責任なるものを果たしていない、と著者は指摘しています。まして、IAEA(国際原子力機関)の現在の事務局長は日本人。大きなチャンスを与えられているのに、と。う~む
。
この本ではさらに、この原発事故で日本社会は変わるのか、ということにも言及されています。ここでとっても不思議な現象が起こっている。朝日新聞の世論調査によれば、昨年7月には「原発賛成」は34%、福島では19%。しかし2011年の統一地方選では、原発は大きな争点にならず、原発立地自治体では反対派が中枢を握るというところまで行っていないという事実がある。これは、いったいどういうことなんでしょうね
?
日本人はバカではないと思いたいけれど、このまま何も社会が変わらなければきっと後世の人たちからは「あの時の日本人は愚かだった」と嗤われるんじゃないでしょうか。
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上野動物園ジャイアントパンダ飼育係、倉持浩さん著
。昨年、中国からリーリーとシンシンがやってきたのを機に、パンダについて写真
とともに概略をやさしく説明する内容
。
わたくし、動物の中ではパンダが、っていうかデザインとしてのパンダが大好き
なので、目につく図書、写真集などはついつい集めてしまうんですが
、そんな中、この本の特徴的なところはやはり、動物飼育員としての考え方、あり方などが書かれているところですね
。倉持さん、とっても真摯なお方です
。全方位感謝印です
。飼育員になるためのレクチャー
もあって、お役立ち度も高めです
。
もちろん掲載の写真もめっちゃカワイイんですが
、16年間も日本にいてくれて晩年を一緒にゆっくり過ごしたリンリンとのツーショット
がサイコーにステキです
。柵の向こう側でリンリンが柵に手をかけてる様子が、「ドモ」
ってカンジに見えるのがどーにもタマラんわけです
。
いや、ほんと、なんでこんなにカワイイかな~、パンダ![]()
。
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現在大阪芸術大学客員教授、岡田斗司夫氏と弁護士・福井健策氏の対談
。サブタイトル「デジタル時代のぼくらの著作権入門」。オモシロいんだけど、これってどこまで本気なのかなぁ~
?
オタキング岡田さんの、著作権について「私的複製が許される」んなら、養子縁組して1万人の家族だったらいいんだな?ってあたりの発想、イイですねぇ~![]()
。日本国民、全員家族になれば著作権はオールオッケー
、だわね?なカンジなんだけど、弁護士・福井さんによれば、常識的には10人未満程度なのではないかと。なんだ、ツマンない![]()
。
岡田さんの論によれば、現在コンテンツだけで生活できるクリエイターは、日本では1000人、多くても1万人程度しかおらず、そもそもコンテンツをマネタイズ
するのは無理である、と。だから著作権方式でのカネの流通はやめて、コンテンツそのものへの課金ではなく、アーティストを養う別の仕組みを整えればいいのだ、とおっしゃってます。“オタキングダム
通販サイト”みたいなものに、コンテンツからそれに関するグッズ、日常品まで集めて売って、その利益をアーティストに還元する的な
。まぁ、ユーザーとしては、簡単に支払いができて、アーティストがそれで食って行けるんならそれでもいーけど
。
でも、これだと映画
みたいな大がかりなものは作りにくくなっちゃうんじゃないかなぁ?
第一、著作権法はこのあたり
の業界のひとたちがグリグリ![]()
やって作られてきたもんなんでしょ?その人たちを納得させるのは至難の業でしょ
。
まー、だけどあれですね、結局内田樹氏も書かれているように、ユーザーとしては「カネを払う価値があるもの
にしか払いたくない」ってのが本音なわけで。あれ?ミもフタもない
?
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元NHK記者、北海道出身の手嶋龍一氏著
。サブタイトル「9.11-3.11 インテリジェンス十年戦争」。いやー、手嶋さん、いますぐ日本の総理大臣になってください
。外務大臣でもいいです
。
「インテリジェンス」。星の数ほどもある雑多な情報の中からその背後にあるストーリーを見抜き
、未来への決断を行わせるもの
。このワードをキー
として、アメリカ大統領の「9.11」をめぐる決断、日本の首相の「3.11」に際しての迷走を描いてます。
特にアメリカにおける「インテリジェンス」の使用例(?)には、単純にドキドキするものがありますねぇ
。ヒジョーにエキサイティング
。きっと、ホワイトハウスの一握りの高官たちは、オモシロくてオモシロくて毎日タマンナイだろうなぁ~
。もう戦争もほとんどゲーム
の感覚に近いんじゃないかと思っちゃうくらい。「インテリジェンス」の発動はパズルを解くのに近い感覚のようだから、ビンゴの時は「キターッ![]()
![]()
」ってなもんなんじゃないかと。
で、手嶋さんのこの著書によって、新聞やテレビのニュースで見ていた「同時多発テロ」や「ビン・ラディン射殺」など、その時々でバラ売りされる出来事の裏側にどういった「ストーリー」があったのか、ということが実にクッキリハッキリ
わかるわけね
。そして、日本がいかに国際外交の舞台で信頼を失っていっているか、ということもクッキリハッキリ
わかってしまう
。もはや「経済大国」とは言えなくなっている日本、このままどんどん存在感を失って、いっそどこからも相手にされなくなってフェイドアウトしちゃった方がラクかも?こんだけ優柔不断&誤った判断をしてばっかの総理大臣しか出せないんだったらサ
。
手嶋さんは、日本でもインテリジェンス・サークルを機能させなければならないと主張されてますが、もう遅すぎるんじゃないでしょうか。国際社会での日本の唯一のバックグラウンドであった経済力もほとんどなくなりかけてるわけですし。それでもまだ日本、イケますか?
それにしても、なんかこのタイトル、極めてアヤシー宗教っぽい雰囲気を醸しちゃってるんですけど、どーなんでしょー
?
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世界の古典を読むシリーズ、第たぶん4弾。ナサニエル・ホーソーン作
。なかなかに禁欲的で重苦しく
、アメリカにもこんな時代があったのか、と驚かされる作品
。
『胸にAの文字を付け、罪の子を抱いて処刑のさらし台に立つ女。告白と悔悛を説く青年牧師の苦悩…。厳格な規律にしばられた17世紀ボストンの清教徒社会に起こった姦通事件を題材として人間心理の陰えいに鋭いメスを入れながら、自由とは、罪とは何かを追求した傑作。』というのが概要。
今では「姦通」なんつー言葉も死語なくらいだから(そういえば、高校時代のある先生は「不義密通」ってコトバがお好きだったなぁ
)、この小説の中の登場人物の苦悩はあまりピンと来ないのが正直なトコロ
。まぁ確かに姦通の一方が聖職者で、彼の、気が狂わんばかりの苦悩はわからんでもない。そして、妻を寝取られた夫が素知らぬカオでこの青年牧師をジワジワとイタブる様子も下世話にオモシロい
。でもどっちかってーと、至ってマトモに見える女ヘスターと青年牧師が、なぜどのように「姦通」するに至ったか、の方がキョーミあるなぁ~
。まぁ、でもそれだと「傑作」にはなり得ないのか
。
それにしても、直截的な記述が多い現代の小説に読み慣れてるわたくしにとっては、このような遠回し的で装飾的
な表現は洗練されていると感じる以前に、なに言ってるのかわからん状態になってしまうのがカナシい
。やっぱり読解力が低下してきてるのよねぇ~
。シクシク。
でも、マジメな本編より序文「税関」の方が百倍オモシロかったワ![]()
。ぴりりっと皮肉が利いたユーモア満載で、ホーソーンさんの頭のキレ
が冴え渡る一編
。自身が勤める税関の様子を随筆風に描きながら、ひとつのエピソードによって鮮やかに本編へと繋げる手腕は目を見張るばかり
。かっくいーッ![]()
![]()
やはりいつまで経っても、宗教観が根底に横たわる西洋文学は、真には理解はできそうもないデス
。
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金沢伸明氏著
。シリーズ210万部のヒット作なんだそうだけど、何じゃこりゃ
?な作品
。
お風呂
の中で読む用文庫本として買ったものなので(最終的にゴミ箱行き)、内容はほとんど期待してなかったけど、あまりな意味不明
さに、逆に考え込んでしまったわ
。
まぁ、質の悪いジュニア小説みたいな文章の幼さはともかく、ラストでヒロインが言ってることが支離滅裂なのが致命的にダメダメでしょう
。恋人である伸明に生き残って欲しいなら王様ゲームは続くし
、王様ゲームを終わらせたいなら伸明に死んでもらわなきゃならない
。両方は無理なのよ、智恵美ちゃん
。
続編で、最終的には何らかの決着が着くんでしょうけど、まーどーでもいーわ
。
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「持ってる社長」
、北海道日本ハムファイターズ前社長、藤井純一氏著
。この手の著作としては「自慢のヤラシさ」度が低めで、さらっと読めます
。
見た目、じみぃ~な“あの”元社長
が、短期間でセレッソ大阪と日本ハムファイターズを単独黒字化させた敏腕経営者だとは知りませんでした
。人は見かけによらないもんですねぇ
。
今や、地域密着型球団
のお手本のようなファイターズ、やはり熟女
のみなさまがたを味方につけたのが大きかったのではないでしょうか。そこいらへんのスーパーでのトークイベント
に、レギュラー級の選手をバンバン派遣してしまうフットワーク
の軽さとサービス精神が、古めかしいプロ野球界において全くもって斬新だなぁ
、と思ってました。ほんと、おばさま方の狂いっぷり
ったら、ハンパないですからねぇ
。
その地域密着型サービスと合理化を、球団のあらゆるフェーズで徹底的に押し進め、ついに日本一にまでしてしまったのが藤井氏なんだけど、そこには関西人らしい茶目っ気
というか遊びゴコロ
が感じられるのが、「自慢のヤラシさ」度が低い理由なんじゃないかと思うのよね(私がこれまで読んだ中で「自慢のヤラシさ」度MAX
だったのは、宇宙飛行士の毛利さんでした…
)。
この著作を読んでいてとっても納得だったのは、去年のドラフトで菅井投手を指名したこと。某オレ様球団との熱愛関係
をぶった切る
ように指名した日ハム球団に「空気を読め」と言った人間もいたとかいなかったとか
。そんな「空気」は読む必要なし、というのが藤井イズムだったんでしょう。しっかり受け継がれてますね
。
初めて知った興味深いこともありました。いわば「野球バカ
」の選手たちに、社会人として必要な一般常識をはじめとする様々な知識をレクチャーする講座
を開いたり、選手たちの能力を客観的に数値化して把握する「ベースオペレーション・システム」なんかを知ると、日本ハムファイターズって、選手そのものも大切にするし、それがひいては球団のメリットにもなるっていうことをよくわかっているヒジョーにクレヴァー
な球団なんだな、と
。
毎年ドラフトで獲得した選手を見るにつけ、日ハムって能力が同じくらいなら「イケメン
」を穫ってるんじゃないかとわたくし疑ってるんだけど、それもアリだわよねー
。ますます熟女のハート
(とサイフ
)をワシ掴みッ![]()
プロ野球界の常勝アイドル軍団
を目指して、ブ細工オッサン球団なんか吹っ飛ばしてしまえーッ![]()
ってなカンジで、ひとつ
。
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