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2009/04/12

「おもひつ記」

宝塚歌劇団創設者、小林一三氏の著作book。昭和21年から亡くなる直前の昭和33年まで『歌劇』に連載された随筆penをまとめたものです。


非常に面白いですhappy02sun。史料的な面からも、終戦直後から10年余りの演劇drama、映画界movieの様子がとってもよくわかるの。宝塚と松竹の因縁bombとか、もちろん当時のタカラヅカの在り方なんかも、創設者(執筆中は、その大半が、戦後処理の影響で公職追放された隠居の身だったようだけど)からの観点で描かれてます。興味深いですflair。わたくし、宝塚歌劇に興味を持った時にその歴史についての本を何冊か読んで、小林一三さんってなんて面白い人なのーッupsign01って思ってたんだけど、今回、自ら書かれた文章を読んで、さらにぶっ飛びimpactにスゴい人だって思ったわーッsign03


とにかく、タカラヅカのみならず、国民的演劇と呼べるものをなんとしてでも創造したいpunchというその熱意は、ものスゴイdiamond。この随筆に出てくる俳優さんたちは、今ではかなりなお歳になっている(すでに鬼籍に入っておられる方もいっぱい)けれど、当時一世を風靡して、わたくしですら知ってる人がたくさんいて、いかに多くの優秀な俳優が小林さんのもとから巣立って行ったか。それだけでも偉大。けれど、タカラジェンヌに対する想いは、ひとりひとり自分の娘のようで、本当に可愛がってheart02行く末をとっても心配する様子は、読みながらジ~ンとしちゃうweep


一方、隠居の身であった時期には、宝塚公演や、自ら立ち上げた軽演劇団「宝塚新芸座」の公演をよく観劇してその感想を書いてるんだけど、その劇評がほんと面白いのcoldsweats01。ほとんどが酷評で「失望した」、「くだらない」、「下劣」、「低能(これは今では差別語だわね…coldsweats02)」と、すんごいキビしい。でもこれは、劇団幹部やスタッフへの愛のムチheart01で、タカラヅカをもっともっとよくしたい、という期待の現われなのねnotes。その証拠に、彼はどんなに絶望してもゼッタイに諦めない。幹部やスタッフを叱咤激励しつつ、ファンや専門家からの批判は感謝して受け止める。大実業家だけあって、ほんとに柔軟で度量の大っきい人だったんだな~と感服いたしますshineshine


当時のヅカの出し物がどんなものだったのかは断片的にしか知らないので、小林さんの批評が妥当なものなのかどうかわかんないけど、一貫しているのは、とにかく優秀な脚本が必要だということ、実力のある生徒をドシドシ使うべし、ということなの。それは現代のヅカにも言えると思うのよね~think。小林さんはまったくもって雲cloudの上のヒトだけど、わたくし、大変共感いたしましたconfidentsun。真のヅカファンには読んでソンのない1冊だと思いますgood

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