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2010/07/14

「王妃マリー・アントワネット展」図録

今日はフランスでは“革命記念日”event。今から221年前の今日、バスティーユが陥落downしたわけですね。


どうやら1996年に開催されたらしい、「パリ市立博物館展」の図録book。「らしい」というのも、親友Tちゃんからもらったもので、わたくし自身はこの展覧会を見てないから。フランス革命つながりsign05で、取り出してみましたhappy01


この図録自体は、肖像画や革命期の事件をモチーフにした絵画art、メダルなどの収録が大部分で、いわゆる遺品的なものはそのうちわずか。おそらく贅沢三昧絶頂期ringのものは革命期に失われいったんでしょうってことで、この展覧会に出品されているのも、晩年、囚われの身になってた頃のものばかりで、思ったほど“きらきらーッshine”じゃないのねwobbly。でも、時計watchや裁縫道具なんかは、「いい仕事してますねーdiamond」なカンジ。さすが。あと、監禁されていたタンプル塔内での居室の再現もヒジョーに興味深いものがありますね。意外とキレイtulip


さて、この図録のオモシロいところは、収録されている文章penでしょう。はじめは主催者「ごあいさつ」、つぎに駐日フランス大使の「メッセージ」、そしてこの展覧会の組織委員会会長でもある木村尚三郎先生の寄稿、最後があの池田理代子さんの文章。


主催者「ごあいさつ」では、『華麗にふるまい、そして気丈な態度にて悲劇の終幕をむかえていくそのさまは、必ずや多くの共感と感動をもってご覧いただけることでしょう。とある。あのさ、パプスブルクの王女さまribbonにして大フランス国の王妃crownだったお方に、現代日本のパンピーが“共感”なんかできるワケないじゃん。っとにケーハクなバカまるだしbearingの「ごあいさつ」。


その点、さすが駐日大使は違います。『フランスで王家の特権が廃止されてから200年あまりを経た今、当時の品々を通じて私達の民主主義の歴史的基礎を考えてみることは興味深いことです。まったく、主催者にもこれくらいの思慮をもっていただきたいもんですgawk


で、木村先生と池田さんの文は共通する部分(木村先生的には『平凡な王妃』、池田さん的には『普通の女』)から始まっているのに、全体的に対照的leftrightな印象。


木村先生の寄稿分のタイトルは『パンに魅入られた王妃』。『マリー・アントワネットは、パンとの関係で、その現実無視の呑気(のんき)さというか、無知ぶりが不当に強調される。』なんて、アンタこそノンキだよspa。革命については『つまりはパンに事欠いて、いわば物のはずみでフランス革命は始まったのだった。』だし、プチ・トリアノンでの”農村ごっこ”については『先行き不透明な今日の私たちにも共通する自然への愛、確かなくらしへの感覚を、彼女は分かち持っていた。』などと書かれる。これ、ホンキで書いてんのcoldsweats02?そして最後は『ここではあまりに突然の、「事故」のごとき「早すぎた革命」の犠牲となった、むしろ現代人の共感する、「パンに魅入られた王妃」としておこう。』、アンタは王族crowngawk


これに比べて、格段に的確な論評を寄せているのが池田さんgood。『フランス革命という時代の激動の中で、断頭台の露と消えたこの王妃の”悲劇”は、むしろ彼女が、大きな歴史のうねりにふさわしからぬ器量の人物であったというところに尽きるのではないかという気がしてならない。』『結局彼女は、自分のおかれた立場に対して、自分の生きた時代の社会情勢に対して全く無知であった責任を、断頭台へあがることで償わされることになったのであった。』うーん、至極マトモですねぇconfident。でも池田さんは、最期に自分の人生について深く考えるに至り気高く死んでいったこの王妃を正当に評価してます。物事をこういう風にとらえる人は信頼するに値するんじゃないかと、わたくしは思いますclover


ってなことで、意外なところで楽しめる図録でしたsmile

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