« 地元作家さんの作品② | トップページ | 愛別のきのこ »

2010/09/12

「それってどうなの主義」

このタイトルの一致pass、まったくのグーゼンなんだけど、わたくしの好きな斎藤美奈子さんの著作だったので、ちょっとウレシ~happy01


さて、斎藤さんが提唱する「それってどうなの主義」とは、①違和感の表明②頭を冷やす氷嚢③暴走を止めるブレーキ④引き返す勇気、つまり違和感をそのままにせず内外に向かって表明する主義、小さな変革を期待する主義のこと。「それってどうなの」は大声ではなく小声でボソボソと、が効果的だそうsmile


ってことで、この本は斎藤さんが新聞、雑誌などで「それってどうなの」とボソボソったコラムをまとめたもの。政治、メディア、少数意見、教育、ジェンダーについて「言葉」を切り口とした相変わらず鋭くも耳earが痛いthunder指摘の数々、冴えてマスshinegood


「保守と革新」は日本では特殊な用法となっているってことを指摘しつつ、双方から頻出する「国益」について、リストラの恐怖におびえるサラリーマンやフリーターが居酒屋bottleあたりで「国益のために…」なんてセリフを吐いてるのを聞きつけ、『なぜにあなたが「国益」の心配をする。あなたは景気の安全弁にされている自らの不安定な立場に怒って暴動を起こすべきなんじゃないの?』マッタクだdelicious


そして「自業自得と自己責任」では、イラク邦人人質事件を取り上げ、外務省の高官や読売新聞の社説が「自己責任」説を唱えたことについて、『彼らのいう「自己責任」とは「自業自得」とほぼ同義である。そういうことを、親戚のオジオバならともかく、一国の官僚や政治家が口にするか?こんなときこそ彼らは父性を発揮して、国民のオジオバ根性を叩きつぶすべきではなかったのか。あぁ~、サイトーさんカッコイイ…lovely


で、大メディアもバッサバッサdownwardleftthunderdownwardrightthunder。特に朝日新聞の社説について書く斎藤さんの語り口は爆笑ッhappy02sign01サイコーッsign03朝日新聞社の壁にはこんな標語がかかっているにちがいない。「左右の安全をよくたしかめて渡りましょう」(中略)「朝日新聞」は、憲法がからむと「右」にも「左」にも好かれようとして、必ず迷走モードに入るのだ。左右の安全、転じて右往左往。happy02


日本型ナショナリズムは「疑似家族」の形をとったとき、もっとも強力に発動する。』という指摘は、拉致問題についてメディアがどう扱ってきたか、の中でなされてます。人間関係がウスーくなってる日本で、「親戚感情」をこれでもか、とたれ流してると。一見美俗に思えるけど、それはその昔、日本人を総力戦に駆り立てたものだったんだよ~と警鐘を鳴らすdanger。そういえば、わたくしの好きな2ドラtvもほとんど全部と言っていいくらいテーマは「家族」なのよね~。やっぱ日本人とテレビは「家族」がお好きthink


それにしても、ジェンダーについてだけでなく、労働者の問題にしてもいじめの問題にしても、常に斎藤さんって弱者の立場に立って発言されてる。斉藤さんの著書を読むと、自分が無意識にどの位置でものごとを考えているかがまるっとわかっちゃって、時々恥ずかしくなるのよね~。赤面sweat02。気をつけなくちゃ…coldsweats02


しかし、イマドキのあまりに知識のない若者にはキビしいのよpunch。教育編ではその語り口に笑わせられつつ、でも教育の根深い問題をきっちりツイております。しかしあの有名な陰山英男氏の徹底反復シリーズ「漢字プリント」の漢字書き取り文が、こんなにオモシロいとは知らなんだdelicious。『低い給料で学費が足りず、借金をした』小学生にはキビしすぎる現実ッhappy02sign01このほかにも爆笑の例文が列記されてて、相変わらず、目のつけどころがシャープ(Ⓒシャープ)だわーflair


さて、日頃わたくしも同様の主義を主張しているものではありますが、いかんせん声がデカいのでcoldsweats01、今後はボソボソmist言うことにいたしますcatface

|

« 地元作家さんの作品② | トップページ | 愛別のきのこ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

陰山氏の書き取り例文「低い給料で…」は、斎藤さんの本の中で、どういう文脈ででてくるのですか?

うちにも陰山英男氏の徹底反復シリーズ「描き順プリント」1・2・3年生用があります。
二年生全漢字音読のコーナーに、「あの店は刀の売り買いを止められた」というシチュエーションがよくわからない文章や、「父の親友は、頭の毛が少ないそうだ」という、そういう伝聞はどうなんでしょうという課題文が載ってます。
「低い給料で…」とは(多分)違った意味で“それってどうなの”で、面白いですよ。

投稿: kusabue | 2010/09/13 20時36分

おおー、やっぱりkusabueさんちにもありましたかーhappy01

これは、2004年の朝日新聞の夕刊に掲載されたコラムpencilなんですが、『教育界の風雲児』陰山さんの漢字練習帳もすばらしい、って文脈です。一学年で習う漢字全部をわずか2ページ分、30~40個の文章にみごとに収めているので、それをマスターすればバッチリなんだけど、その無理が文章に多少たたってしまうのはやむを得ない、ってカンジで笑いを取ってますdelicious

ものすごく工夫して真剣に取り組んでいるところにオカシさが潜んでるってことを面白がって書いてるわけですね。赤瀬川原平さんの「新解さんの謎」っぽいテイストですnotes。でもきっと陰山さん(とそのスタッフ?)も面白がって文章を考えてるんでしょうね~。

いや、でもほんと面白い。「郡の名士の夫人が象の出産に協力してくれた」「尊敬する将軍が、城で注射をした」って…happy02。最後の一文は『夏休みも終盤。子どもが謎めいたことを口走っても、漢字ドリルの音読ですから気にせずに。』デスchick

投稿: かまど姫 | 2010/09/13 22時53分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/213530/49430133

この記事へのトラックバック一覧です: 「それってどうなの主義」:

« 地元作家さんの作品② | トップページ | 愛別のきのこ »