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2010年11月

2010/11/30

「鈴木成一 装丁を語る。」

そのものズバリsign01北海道出身のデザイナー、鈴木成一さんが本の装丁についてカジュアルにコメントした本book。デジタル書籍になると、こういった楽しみはなくなっちゃうわね~bearing


120点くらいの本の装丁が紹介されてるんだけど、なんとsign01わたくし、このうち1点しか読んだことがないという事実coldsweats02。CDアルバムcdみたいに「ジャケ買い」は本ではしないけど、わりとよく書店をのぞいてるはずなのに、あんまり記憶に残ってないのは、鈴木さんとは相性がよくないからかな~wobbly。正直、「ものすごくイイッsign01」ってカンジはしないもんなぁ~。たぶん、いろんなタイプの装丁家がいるんでしょうが、鈴木さんは“感覚のヒト”のようで装丁も「なんとなくこれ」「感覚としてこれしかない」っていうのが結構多いので、ばしッimpactと合う人は合うんでしょうね、これだけひっぱりだこってことは。


そのほか、本の作りの構造を利用した装丁はやっぱり面白い~happy01。表紙のデザインとトレーシングペーパーのカバー紙のデザインとで作り出す3D的効果とか、カバー紙の折り方をオリジナルにした見せ方とか(これは流通にめちゃ評判が悪かったようだけどsmile)。でも、「制作費yenがかかりすぎるからダメng」って言われることもあるっていうのが結構笑えるのよね~。なんかすごーくよくわかるだけにsmile。鈴木さんの飄々とした語り口karaokeも結構笑えて、2009年のサリンジャー「ナイン・ストーリーズ」の裏話はケッサクhappy02


「はじめに」で書かれている「原稿を読めば、「本としてこうなりたい」というかたちがやっぱりあるわけですよ。」を読んだとき、わたくし、「ガラスの仮面」の中で桜小路くんが役作りのために弟子入りした仏師さんのことをふと思い出しましたflair。「木のなかに仏を見出し、その仏が早く出たいと叫びだし、自分の思いとその叫びが合わさったとき仏を掘り出すのです」という場面。装丁もそういうことなのね~。奥深~confident

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2010/11/27

「大奥」

金子文紀監督作品movie。終了間際にあわてて観に行ってきました~dash。ひとことで言うと、主演の二宮クン、完全なミスキャスト、ってとこでしょうかdown


よしながふみさんの原作penの大ファンsunなので、徳川吉宗役の柴咲コウさんには超期待大ッsign03だったけど、もー、ホントーにカッコよかったーッlovelysign01「さがりゃッthundersign01」くぅぅぅ~、シビレるぅぅぅ~heart02。ちょっとイラだったような早足の歩き方といい、爬虫類系の大きな目を半眼にしてのオトコらしいしゃべりといい、いちいち“雰囲気”があるのよね~heart01。ご苦労されたという乗馬も実にサマになってたgood。水野とのおシトネシーンのセリフ回しもよかったし、前から柴咲さんは好きだったけどマスマス大スキになっちゃった~happy02。続編はぜひ柴咲さん主役でお願いしますッsign03


そのほか、吉宗の幼馴染であり側用人でもある加納役の和久井映見さんがめちゃイイ味出してました~shine。おっとりしたしゃべりで愛嬌タップリなフリして、実は何でもお見通し~noteなカンジをうま~く出してましたね~。それとわたくし、今まで気づかなかったんだけど、とってもステキなお声の持ち主でdiamond。これからきっと和久井さん、ものすごくイイバイプレイヤーになると思いますclover


あと、チョーチョイ役で役名すらない、水野の父上役の竹脇無我さん。厳格な妻のうしろにほっこりと控えてるんだけど、ちょっと軟弱なおどけたカンジがものすごくカワイイのchick。妻を後ろから盗み見る目線だとか、こまかーいところで味のある芝居をされてましたhappy01。わたくし、見逃してないわよ~eye


で、美男3千人とかいう大奥のシーンはなんだか半分学芸会みたいだったなぁ~down。大奥総取締の佐々木蔵之介さんと阿部サダヲさんup以外は。彼ら、舞台出身組はやっぱりハラへの落とし方が違うってゆーか。アウトプットの集中力がダンチ(段違い)ってゆーか。ま、コメディシーンはそれとしてオモシロかったけどねーsmile。佐々木蔵之介さんのシーンでは、わたくし、むっちゃウケたimpact場面がありまして、御中臈役の玉木宏さんとのラブシーンなんだけど、上半身は几帳に隠れて下半身しか見えない中、布団の上に玉木さんとゆっくり絡まりながら横たわりつつ足をコドモみたいにぱたぱたさせるわけです、ゆったりと。それがむぉー、ほんとーに「お・た・の・し・み~kissmark」ってカンジで、わたくし、暗闇の中でムフフ状態catface


さて、主演二宮クン、全くニンじゃなかったですねーng。ある意味カワイそーなんだけどweep。水野祐之進は「黒一色に流水紋」の裃を着こなす凜shineとした男子なワケですよ。なのに、背が低い(ま、これは彼のせいではない)。は、ともかく、姿勢が悪すぎるbearing。着物が全然美しく見えない。背中が丸まってる。映画史上初とかいう香道を描いたシーンでは、あんまりにも丸くて縁側でひなたぼっこsunしてるバァちゃんかと思ったわよcat。セリフ回しも江戸っ子の“気風”というよりは21世紀のチンピラのタメグチ。武士というより町人。色気もナシ。なんだか全般的に彼の演技には真摯な筋がなくて、クライマックスもグッとこなかった。大奥に入った心情もいいかげんな程度にしか伝わらなかったから、「キミには同情できねぇなぁ。ザンネンだったな。」なカンジgawk


いずれにしろ、単なる「男女逆転recycle」の表面的で軽々しいオモシロさではなく、「大奥」という作品が本来持ってる奥深さdiamondは、この程度で終わってもらっちゃってはほとんど伝わらないわけで、マジメに「大奥」を映画化したいなら、続編もきちんと作るべきです、監督さんsign01おわかりになってます?

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2010/11/26

「SP 野望篇」

本日、「かまど姫のシネマカンタービレ」ウェブ更新されました。

こちらから入れます~happy01

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2010/11/25

「辛夷開花」

歴史文学賞受賞作家、植松三十里氏の小説book。初代文部大臣、森有礼の最初の妻、広瀬常の半生を描いたもの。文章が少々稚拙なのが気になるところだったけど、意外とオモシロかったワーgood。タイトルは地味であんまり惹かれないけどdown、装画(村田涼平氏)もなかなかステキだし~heart01


明治新政府が北海道開拓を指導する人材を育てるために作った学校school(これが後に札幌に移されて北大の前身の前身となったわけね)の学生たちと結婚させて共に北海道で開拓に邁進させるための女子ribbonを教育する女学校が、明治初期にあったそうな。その第1期生にして才色兼備の娘が、広瀬常。外交官の妻として夫と共に、日本が結んじゃった不平等条約を改めさせようと粉骨砕身するも結局挫折しweep、森とも離婚して心機一転北海道へ渡らん、とする話wave


これを読んだ後にネットpcでチョロチョロ調べてみると、森と離婚した原因はほかにもあったようで(極めて政治的な事情)そっちが事実のようだけど、さすが元女性誌の編集者(たぶん)、読みごたえのあるメロドラマに仕上げてるのよね~。旧幕臣の娘が薩摩藩出身の家の嫁になるとどうなるか(嫁VS姑&小姑壮絶バトルッimpactsign01)、結婚前の心の揺れ(お雇い外国人との恋と別れ)、「同志」との結婚の果てに心が離れて行く様子、不倫してる時の逡巡、元夫の暗殺を新聞で知った時の動揺、がリアルに描かれてて、ホント手慣れたもんね~ok。さっきも書いたように文章はちょっと稚拙なんだけど、お常の心模様が丁寧に丁寧に描かれてて女子なら共感できるんじゃないかしら~diamond。まさに昼メロドラマtvにぴったしbell


静岡新聞に連載されてた小説のようだから、史実と照らし合わせて、「違うッsign01」と指摘される部分もあるんだろうけど、断片的な事実から豊かな想像力を発揮して一遍の物語を編むのは作家の特権crown。北海道とは縁のある黒田清隆や、森有礼が生き生きと動き、当時の世界における日本の位置もわかりやすく描かれてて、意外と勉強になるカモhappy01


それにしても、初代文部大臣の妻で、外交官夫人時代にも活躍し、子供も3人もうけたにもかかわらず、その後が全くと言っていいほどわからないなんて、なんと哀しいことかweep。この小説に描かれてるほど自我を持ち自立した女性boutiqueだったのかどうかはわからないけど、その後半生は幸せであってほしいナconfident


この時代の北海道って、開墾するには厳しい土地snowでもあったけど、ある種の人たちにとっては「希望の地」であり「救いの地」でもあったのかもsun。シミジミ。

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2010/11/20

「インシテミル」

米澤穂信氏著のミステリーbook。米澤氏は初読。映画はコワそうshockなので見られないけどおもしろそうなので、原作にトライしてみましたrock


はっきし言って期待してたほどおもしろくなかったdown。原因はやっぱり作品自体の「ゲーム感覚game」かな~。物語の舞台設定自体が「実験」ってことになってて、登場人物の背景なども(たぶんわざと)語られていない。彼らが死んでも、ゲームみたいにリセットすると数分後に生き帰りそうrecycleな雰囲気があって、リーダビリティはあるけどgood、恐怖の切迫感ってものが皆無なのよねdespair


クローズドサークルの舞台、「暗鬼館」には様々な過去の傑作ミステリーshineを連想させるガジェットが組み込まれてるんだけど(10人のインディアン人形とかね)、それらの作品にオマージュを捧げるっていうのには、ちょっと僭越すぎる出来ではないでしょうか?残念だけど。あ、そんな気もないのかgawk


ここは頑張って(?)映画movieを見てみるべきかなー。あれ、でももうロードショー終わったかしら?

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2010/11/15

新旧旭川駅俯瞰の図

今日は朝起きたらウッスラ雪snowが地面を覆っておりました。サムーッshocksign01


Photo お昼ごはんrestaurantを駅前の西武百貨店の釜飯屋さんで取り、ついでに旭川駅を上からdownwardright目線eyeで撮影cameraしてみました。手前が旧駅舎、その後ろが高架化した新駅舎です。旧駅舎が取り壊されて駅前広場となり、新駅舎の覆いが取り払われガラス張りの麗しいお姿shineを現す全面開業は来年の秋mapleになる予定です。なんとなーく、京都駅をぎゅぎゅっとちっちゃくしたようなカンジかなcute?ちなみに新駅舎のレストランのウエイトレスさんribbonはめっちゃカンジイイです~heart02


Photo_5 Photo_6 木の香りcloverが漂う新駅舎でわたくしが一番気に入ったのが、ココhappy01。あんまりキレイに撮れませんでしたが、2階から3階のホームへ上がるエスカレーターです。両側の壁が木の細い板を並べたデザインで、片側から陽光が差すととってもほっこりする空間sun。もう1枚はホームから見たところ。


Photo_8 ちなみにこの細い板に名前を刻む「旭川駅に名前を刻むプロジェクト」、わたくしも参加いたしました。しかしッsign01どうやらエスカレーター横の壁のどっかにあるらしい、というところまではわかったものの、「動体視力」が無きに等しいわたくしtyphoon、たぶん生きてる間に発見することは出来ないだろうと思いますweep


Photo_7 新駅ホームで目立つのが、この四叉(よんさ)柱。大雪山連峰の大樹を表しているそう。ものすごガッシリrockしていて、どんな災害にも負けなさそうデスclub。頼もしいデスspade

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2010/11/13

札幌交響楽団 第533回 定期演奏会

Img076いやー、もー、竹澤さん、めっちゃカッコイイッsign03男らしいッsign03肩の筋肉が…ってちがう、ちがうcoldsweats01。音作り、表現がなんかもうキッパリッsign01ガッシリッsign01ズッシリッsign01そこらへんのカワイコちゃんribbonヴァイオリン弾き(○○ちゃんとか、○○ちゃんとかぁ~)なんか全ッ然メぢゃないわよ的確固たる「たけざわわーるど」全開up。元々の天才の素地と20年のキャリアの積み重ねって、もう圧倒的なチカラimpactpunchなのよねー。


シベリウス「ヴァイオリン協奏曲二短調」。めちゃカッコいい曲goodなんだけど、竹澤さんの、一音一音にまで神経が行き届いた演奏は、絶妙の押し引きでもうため息もんshine。第1楽章のワンフレーズ目からわたくし持ってかれましたdash。しかし、あまりに天才過ぎのためか、札響のバックの音を聴きながらear時々夢遊病者状態に陥ってマシタcoldsweats01。でも、黒のドレスに北欧の夜の星みたいなキラキラスパンコール(またはスワロフスキー)shineが散りばめられてて美しかったですぅ~note


実はわたくし、今回、一度参加してみたかった「練習見学」をさせていただいたんだけど、その練習で既にものすごい入魂だと思ってたのに、今日はまた更に1コ深化してたワーupwardright。スゴいーring。ちなみに「練習見学」は、札響定期会員限定の企画で一度は見てみたいな~と思ってたんだけど、今回、ソリストの竹澤さんのご好意でその合わせの様子を見学できるということで、仕事を休んで行っちゃいましたbleah。オケがある程度出来上がってるところへソリストとの合わせをするんだけど、どんどん音楽が変わってくのがものすごーく興味深いんですーhappy02。札響さん、貴重な経験をありがとうございましたーheart02。ちなみにオケのみなさんの普段の素顔が見られてこちらも興味深かったわ~。ビオラの廣狩さんの歩き方が“おばちゃん”だったのがわたくし的に一番シックリ来てオモシロかったかもsmile


で、コンチェルトの第2楽章の最後、テンションの極限のピアニシモにかぶるイビキ。イビキっていうより、イビキがもうすぐ来るぞって感じのあの鼻息の荒いカンジ。もう全部台無しweep。こういう時、天井から出る「瞬殺ビームthunder」で瞬殺してくれればいいのに。どなたか開発していただけませんでしょうか。


1曲目はシベリウス「アンダンテ・フェスティーヴォ」。初めて聴く曲だったけどすごくいいですね~bell。まさに祝祭の曲、チェロとコントラバスあたりの中・低音にめっちゃ祝祭の気分が出ててナイスsign01


そして最後がシベリウス「交響詩「4つの伝説曲」」。えっと…、今回再認識したんだけど、シベリウス、わたくし合わないのかも…weep。なぜか感動がウスいの。曲のオモシロさもある程度わかるし、オケの熱演もわかるんだけど、なんかハラにズシッと来ないのよねー。でも今回もイングリッシュホルンの宮城さん、ナミダが出そうによかったわーheart04。でも、わたくしの愛するあのハンガースタイルが今日はほとんど見られなかったのが残念weep。わたくしがここで書きすぎるからかしら。って、そんなワケないかcoldsweats01

さて久しぶり、今月のMVP(マニアック・ビュー・ポイント)eye。「札響闘うコントラバス軍団punch」、後列客席側から3番目のおにいさん、ピッツィカートで強く弦を弾く時、真っ直ぐ前にびょいーんって思いっきり引っぱる姿が、コドモみたいに真剣でカワイかったワ~chick

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2010/11/08

「街場のメディア論」

フランス現代思想、映画論、武道論が専門(って、結局なんなのかよくわかんないけど)の学者、内田樹氏の著作book。神戸女学院大学schoolでの講義をもとに加筆したもの。


一番最初に、メディア関係への就職を希望してる学生たちへ向けて「なぜ人は働くか」について話をしてるんだけど、もうン十年社会人として働いてるわたくしも、なるほどね~ってカンジ。つまり、「仕事とは自分のためじゃなくて、他人のためにするものだ」と。これは、この著作の最後にも出てくる“贈与経済”からの流れで、人間の社会を成り立たせる基本は、“贈与”と“ありがとう”という言葉である、ってことだそう。最近の新人は、1~2年で「自分の能力が発揮できない」なんつってすぐにやめちゃうけど、能力とは与えられた環境で開発されるものであって、んなすぐにわかるもんじゃねぇよ、と。いや、全くそのとーりだと思います。逆に「立場が人を変える」ってゆーネガティブな面ngもあるけどね~smile。そして、その能力の開発は、「他人のため」の仕事をする時に爆発的impactになされる。これもわかる。


中盤は、今の日本のマスメディア、テレビ、新聞に対する批判。この世界でもご活躍されてる方なので、一応愛のムチなのであって、非常に納得する内容ですね~think。テレビ業界では「何があってもテレビは必要だsign01」という説得力ある説明がどこからも聞かれない、と残念がる。「テレビはあってあたりまえ」という鈍感さmistがますます自分たちの首を締めていることにすら気づいてないのだと。


新聞へは、たぶんより期待が大きい分、もっとメディアの本質的な核心に触れられてます。「命がけの知を発信するのがメディア」の役割である、と。全くもってそのとーりなんだけど、マス・メディアの人間なんてサラリーマンだもん、命までなんてかけられるわけないじゃんねーgawk


なぜクレイマーが出現したか、っていう部分はめちゃ興味深かったなぁ。特に学校現場や医療現場でクレイマーが目立つ理由がよくわかるの。これも「商取引経済社会」と「贈与経済」へ帰着する話なのね~。


で、最後が出版業界の話。ここの部分は著作権についての主張があるんだけど、なんとなーく納得しがたい部分がある。内田さんの論を貫く「贈与経済」のスタンスからいうと著作権設定自体チャンチャラおかしい、と。社会に投げ出された著作物は、「これはスバラシいッsign01作者にお礼しなければsign03」という人が現れて初めてその著作物が価値を持つのであって、最初から著作権なんてもんはねーんだよ、ってことですね。う~ん、完全には納得しがたいthink。内田さんみたいに、自説を広めたい学者さんたちはそれでいいんだろうけど(特許を取らなかった鈴木章先生も同様かな?)、やはりオリジナルのクリエイション(完全なオリジナルってもんは存在しないって説もあるでしょうが)には何らかの敬意は払われなければならんのではないか、と思うんだけど。ま、それが最初から設定された著作権である必要はないのかも知れないけどね。映画movieをみた後、本bookを読んだ後に「金返せーッannoysign01時間返せーッpunchimpactsign01」ってことはしょっちゅうだからねーpout


全体を見渡してみると、やっぱり「商取引経済」に毒されてるわたくしには、イマイチ腑に落ちない部分はあるわけで。ここまでネオリベラリズムが進んでしまっては、もう後戻りするのは無理でしょう。確かに最近利益を追求するだけじゃない公共サービスに関わるNPOが若い人たちの間でムーブメントになってるようで、これは内田さんの唱える「贈与経済」に近いカンジはする。これが今後どこまで定着していくか、興味深いところだけどeye


この「贈与経済」の考えを援用すると、ゴッチャリいる団塊の世代の定年者はその知見をボランティアで社会に還元したらどうなんだ、そしてその分の働き口を若者に回してやれpunch、って常々わたくしが思ってる説もアリなんじゃな~い?


この後期資本主義の中で、めまぐるしく商品とサービスが行き交う市場経済の中で、この「なんだかわからないもの」の価値と有用性を先駆的に関知する感受性は、とことんすり減ってしまいました。は、その通り。ただ、この「先駆的に関知する感受性」を持つ一部の人間たちが、「なんだかわからないもの」をいかに金dollarに変えるかに血道を上げていて、そういう彼らをバカみたいにもてはやすのが現代のメディアのおシゴト、ってところだわね。

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2010/11/03

「下流の宴」

林真理子氏著の毎日新聞連載小説book。林真理子さんなんて読むの、20年ぶりくらいじゃないかしら~coldsweats02


さすが林さん、わけのわからない選民思想と差別意識を持つ“中流のオンナ”を描かせるとピカイチだわーsmile。福原家の主婦、由美子は、読んでるとイライラannoyしてくるくらいウマい描き方。だけど、ある意味カワイソーなヒトなのよね~down。彼女の母親から刷り込まれた高度経済成長期up的な思考でこれからも生きて行こうとするならば苦悩の連続でしょうbearing


この小説では、由美子の家族・福原家と、その息子、翔クンのカノジョ、玉緒の家族・宮城家がいろんな意味で対照的leftrightなのね。福原家では3代の女たち(祖母、母、娘)が中心となっていて、その価値観は金、学歴、容姿至上主義upwardright。高校中退後、プーとなって母を激怒させた息子・翔が、結婚したい相手として連れてきた玉緒は沖縄出身。宮城家の2代の女たち(祖母、母)は、戦争とその後の沖縄の苦悩をダイレクトに体験した世代で、その価値観は人間の尊厳crown


最初は、「別にアルバイトでも食っていけるし」的同じ価値観を持った翔と玉緒だったんだけど、由美子との確執(この場面、由美子さんが強烈thunderなのよね~coldsweats02。本当に本物の「上品」なヒトは、あんな超「下品」な差別的発言なんかするわけないのにね~)から超人的な努力の末、一発逆転impactして見事下流から階級を上げるupたまちゃん。やっぱオンナの方がキモが座ってるわ。それに比べ依然として、っていうか、さらにダメダメdownに磨きがかかる翔。ふたりの間に差ができちゃったことに気づいてケンカpunchになった時のたまちゃんのセリフ『一生懸命何かやるとさ、やっぱりプライドっていうもんは自然と生まれてくるさー』は結構ぐっとくる。そして、ひたすらラクな方へ流されまくってる翔が最後に言うセリフがこれ。『あのさ、オレもさ、一応プライドってあるワケ。同情されたり、バカにされたりする場所には、絶対に行きたくない。』半分死んでるヤツのプライドってなに?ってカンジだけどねgawk


中流にいると思っていたのに気づいたら下流にいた、とか、経済強者だと思っていたらあっと言う間に全部なくなってた、とか、今の日本をそのまま戯画化したこの作品、セレブ界に詳しい林さんの得意とする分野の描写なんか、結構楽しめましたsmile


それにしても今の時代、ゴージャスな生活が保証される専業主婦狙いのオンナのコたちribbonってホンットに大変なのねぇ。大手広告代理店勤務のオトコって、そんなにイイもん?プププdelicious

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2010/11/01

「世迷いごと」

マツコ・デラックスさんの著作book。テレビtvにご出演なさってるタレント、女優、女子アナたちをばっさばっさthunder。目線はまさにオトコとオンナの間。おっしゃってることは意外とマトモで正直で公正で、好感持てました~happy01


帯に『マツコが気になるオンナはみんなちょっとヘン。』ってあったのね。あるテレビ放送局の秋の番宣のポスターがずらりッと貼られてる掲示板の中に、マツコさんの濃いぃぃぃ化粧の巨大な顔がッsign03もー見るタビ、そこから自分の目eyeを引きはがせないッsign01気になって気になってどーしよーもなくて、本、買っちゃいマシタcoldsweats01。だからわたくしも「ちょっとヘン」?って、あ、イミ違う?


マツコさんの、「好き」なオンナたちを熱狂的に支持する語りは暑苦しいbearing、けど好感が持てるのよねheart01。「好き」と「嫌い」の差が結構ビミョーなところにあるんだけど、概して「中途半端」なのがダメみたいね。突き抜けてないとimpact。あ、あと私生活が幸せそうな女優もダメsmile


一見、毒舌オカマの「世迷いごと」のように読めるけど、実は浮かれたアホな日本のメディア批判だったり、薄っぺらいバカなオトコ批判だったり、腰の据わった人間教育論だったり、結構“腹太”、もとい“骨太”だったりしてますdiamond。特に「モー娘。」の章はオトコらしい論を展開していてカッコイイわheart04。女装のデブにしとくのはもったいないくらいsmile


著作を読んだあともやっぱりちょっと気になるマツコさん。だいたい「デラックス」って単語を選ぶセンスもナイスgood。「デラックス」なんて「層雲峡温泉・1泊2日デラックスツアーspa」とかしか使わないじゃんdelicious。でも今が旬、ジャンジャン稼いでdollarくださいナ~catface

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