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2010/11/25

「辛夷開花」

歴史文学賞受賞作家、植松三十里氏の小説book。初代文部大臣、森有礼の最初の妻、広瀬常の半生を描いたもの。文章が少々稚拙なのが気になるところだったけど、意外とオモシロかったワーgood。タイトルは地味であんまり惹かれないけどdown、装画(村田涼平氏)もなかなかステキだし~heart01


明治新政府が北海道開拓を指導する人材を育てるために作った学校school(これが後に札幌に移されて北大の前身の前身となったわけね)の学生たちと結婚させて共に北海道で開拓に邁進させるための女子ribbonを教育する女学校が、明治初期にあったそうな。その第1期生にして才色兼備の娘が、広瀬常。外交官の妻として夫と共に、日本が結んじゃった不平等条約を改めさせようと粉骨砕身するも結局挫折しweep、森とも離婚して心機一転北海道へ渡らん、とする話wave


これを読んだ後にネットpcでチョロチョロ調べてみると、森と離婚した原因はほかにもあったようで(極めて政治的な事情)そっちが事実のようだけど、さすが元女性誌の編集者(たぶん)、読みごたえのあるメロドラマに仕上げてるのよね~。旧幕臣の娘が薩摩藩出身の家の嫁になるとどうなるか(嫁VS姑&小姑壮絶バトルッimpactsign01)、結婚前の心の揺れ(お雇い外国人との恋と別れ)、「同志」との結婚の果てに心が離れて行く様子、不倫してる時の逡巡、元夫の暗殺を新聞で知った時の動揺、がリアルに描かれてて、ホント手慣れたもんね~ok。さっきも書いたように文章はちょっと稚拙なんだけど、お常の心模様が丁寧に丁寧に描かれてて女子なら共感できるんじゃないかしら~diamond。まさに昼メロドラマtvにぴったしbell


静岡新聞に連載されてた小説のようだから、史実と照らし合わせて、「違うッsign01」と指摘される部分もあるんだろうけど、断片的な事実から豊かな想像力を発揮して一遍の物語を編むのは作家の特権crown。北海道とは縁のある黒田清隆や、森有礼が生き生きと動き、当時の世界における日本の位置もわかりやすく描かれてて、意外と勉強になるカモhappy01


それにしても、初代文部大臣の妻で、外交官夫人時代にも活躍し、子供も3人もうけたにもかかわらず、その後が全くと言っていいほどわからないなんて、なんと哀しいことかweep。この小説に描かれてるほど自我を持ち自立した女性boutiqueだったのかどうかはわからないけど、その後半生は幸せであってほしいナconfident


この時代の北海道って、開墾するには厳しい土地snowでもあったけど、ある種の人たちにとっては「希望の地」であり「救いの地」でもあったのかもsun。シミジミ。

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