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2010/12/31

「砂漠の悪魔」

近藤史恵氏の最新刊book。う~ん、なんかビミョーdespair。この物語の語り手で主人公の橋場広太、なーんか気に食わないのよねぇdown


大学生の広太が、ウザい友人を陰で陥れ、あげく自殺に追いやることになってしまったのがコトの始まりで、(なぜか)その裏事情を嗅ぎ付けたヤクザに付け込まれ、そこから罪の意識と自己保身から、中国大陸を流浪してtrainbusるうちにタクラマカン砂漠で中国の核実験bombに巻き込まれて被爆し、日本に帰国するairplaneっつーあらすじ。


冒頭は、友人を陥れた経緯とその後の広太の心情を実に巧みに描いていてかなりナイスgood。気に食わないヤツにちょっとイジワルしてやりたい気持ちは誰にだってある(ま、程度の差はあるし、実際にやるかどうかは別問題だけどね)し、それが想定を上回る重大な結果を引き起こしてしまった事を知った時のなんとも言えないイヤーな気持ちsad(後悔、自己正当化、他人への責任転嫁など)なんかを冷徹にサラッと描くpenあたりは、サスガbell


でも、自殺した友人の父がマルボーの刑事だからってヤクザが登場してくるあたりからなんとなく現実味が薄れてくるのよねぇ~。しかもイリーガルな取引の手先として行かされた中国で、ヤクザの手から逃れようと広大な中国大陸を移動するんだけど、常に連れがいるし、時々実家に電話してtelephoneお母さんとしゃべってるし、いざとなったら送金yenをしてもらう気でいるし、どこまで行ってもこの広太、アマちゃんribbonなんだなぁ~。


中国大陸を流浪してもそれは自分の強い意思からではないし、連れの日本人留学生のようにウイグル人の独立支援活動(これが隠れテーマでしょう)に身を捧げるでもなし、結局彼は根本的には何も変わらなかったのではないかって気がするのよね。かつて、モノを知らなかった故の傲慢さcrownを認識し反省はするものの、ラスト、ヤクザ事務所に、被爆の影響で出てきた症状を見せつけに行き、上から目線eyeの妙な優越感を漂わすところが、なんか違うんぢゃないかい~?ってカンジがするdown


死の時限爆弾impactを抱える広太が、これからどう生きていくのか全然わかんないどころか、明確な目的も何も感じられないところが現代日本の若者の心情を描いたってことなのかなぁthink

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