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2011/11/05

「月夜にランタン」

斎藤美奈子さん著、2010年11月出版book。主に時事ネタを関連書物から切ってみた評論集です。


あとがきに、次のような文章がありました。『世の中、いったいどうなってるんだ、と思うとき、あなたはどこに情報を求めるでしょう。(中略)いろいろありますが、私は書店に出かけて、なるべく書籍を買い求めます。なにかと規制が多いテレビや新聞に比べ、書籍にはまだ、はるかに自由な言論の場が確保されているからです。(中略)本は世間を映す鏡。世間の裏も映す鏡。世の中がガタガタ落ち着きなく動いている時代、何を信用すべきか迷ったときには、ニュースと少しタイムラグのある書籍の中にこそ、価値のある情報が隠れている可能性が高いのです。』あー、こういう力強いお言葉をいただくだけでも、この本を読んだ甲斐があったというもんですdiamond


一番最初の章は政治ネタ。政治家の著作物から主義主張を探ってます。執筆当時、次期首相だった安部晋三氏の「美しい国」を称して『うるさいハエ(反自民党支持者)を追い払うためにひたすらハエ叩きを振り回した本』と書くくだりには笑ったーhappy02。なんか”美しい”タイトルの本だなぁ、と思っていたけど、そんな内容だったとは…。それにしてもいろんな政治家の著作を読み比べている中で、この時点で野田現首相の著作本を比較的よくできた政策論だと評してるあたり、さすが、ってカンジ(わたくしはノダは全く評価しませんがbleah)。ここでもやっぱり、メディアが無責任にバラまく政治家のイメージをまるっと信じちゃダメってことを言ってます。


しかし、え~?って思ったのは、環境問題について取り上げた項。ベストセラーになったアル・ゴア著「不都合な真実」に対抗するものとして、ここでは武田邦彦氏の著作をあげてたこと。武田氏って、少し前に、放射線汚染に関して「東北の農産物は、青酸カリがくっついてるようなもんだ」的発言をした人だわよねぇ?(農作物の残留放射線には青酸カリほどの速効性があるわけではないってイミでも間違ってると思うケド)地球温暖化問題へのカウンターとして出すのに適切な人だとは思えないけどなぁdown。今や地球温暖化の原因がCO2だけではないって説も出てきてるから、わたくしたちは注意深く考える必要があるってことですね。


でもやっぱり斎藤さんの視線eyeは、今回もハッflairとさせられるものであり、「そうか~、世の中のこういうことって、こういう風に読めるのか~」ってまたもや目からウロコfish。ありがとうです~happy01

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