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2012年5月

2012/05/31

「薪の結婚」

いや~、スゴい物語だった~happy02。ダーク・ファンタジー好きのわたくしにとっては思わぬ大当たり~impact。ジョナサン・キャロル著、2008年初版の文庫book


なんか、この地味ぃ~なタイトルはどうなのdespair?ってカンジはするけど、この「結婚」、ものすごーく大きな意味のある「結婚」なのよね~。『想い出に値することが起きる度に木片を拾う。人生が終わりを迎えるとき、すべてを火にくべる。それが”薪の結婚”。教えてくれたのは最愛の人。』


前半では、語り手ミランダ・ロマナクの日常や日々の思い、同窓会、新しい恋人の出現なんかが一見フツーに物語られます。特に同窓会をきっかけに懐かしいハイスクールschool時代の思い出を語り合う友人ゾウイとのシーンなんかは、作家自身がまるで33歳独身女性なのかと錯覚するくらい(実際はオッサンですsweat02)、楽しくてきらきらしているshine。でもそこにはなんとなーく気味の悪い違和感が時々ウッスラ顔を出したりもしてるのよcatface


んで、後半で一気にその違和感大爆発ッbombimpactsign01んもー、え?なに?なに?そー来る?そー来る?ってカンジで、めくるめくファンタジックな激流に翻弄されまくるwave、このカイカンhappy02。やめられません。ただ、ファンタジーのくせに説明調のフレーズがちょろっと出てきたりするのがちょっと興ざめdown。分かりやすくていいんだけど、メタファーだらけの世界観には不要だと思うなぁng


これ、映像作品movieにしたら、さらにいろんなイメージがいろんな解釈を許してものすんごくおもしろいものになりそうだワ~flair。わたくしの大好きなテリー・ギリアム監督かティム・バートン監督あたりに作っていただきたいなぁheart02

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2012/05/27

「秘書綺譚 ブラックウッド幻想怪奇傑作集」

イギリスの作家、アルジャーノン・ブラックウッド著、南條竹則訳book。光文社の古典新訳文庫の1冊。ひょんなことから知って読んでみた作品なんだけど、ミョーに迫力punchのある作品群で、今読んでも新鮮な衝撃impactが感じられますgood


芥川龍之介や江戸川乱歩が絶賛したfujiと言われている怪奇小説作家らしいんだけども、いやホント、題材的にはオーソドックスな幽霊ものだったり魔術的なものだったりで、とにかく描写に異様な迫力typhoonがあって、こりゃタダモンじゃないthunderワイ、ってカンジなのcoldsweats02。なかには非常に観念的で夢想的な一遍があったり、ちょっとカワイイファンタジックなものcuteもあったりするんだけど、なんかどれも背後に何やらデカい思想的なものwaveがありそうで、ちょっとコワいカンジもするthink


スーパーナチュラルものじゃない(こともないか?)表題作「秘書綺譚」も、わたくし夜nightに読んでたんだけど、もう途中から金縛り状態で一気読みdash。訳もいいんでしょうねぇdiamond


これ、ひょんなことから掘り出し物ringshineを見つけたみたいなお得な気分になっちゃう作品デスup

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2012/05/24

桜色~その2

Dvc00001カワイくて、今日も八重桜cherryblossom


ほんとうに、ちいさなはなびらが、いちまい、にまい、とはらはら落ちる姿は、可憐で儚くて、そんな風に感じられる日本人でシアワセcute、と思える季節ですconfident

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2012/05/22

桜色&新緑色

Photo_2今週、函館では八重桜が満開になりましたcherryblossom

通勤の途中、キレーな色のコンビネーションに癒されてマスcatfacespa

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2012/05/20

「竹下佳江 短所を武器とせよ」

いや~、竹下選手、こんなにすごい精神力shineをお持ちの方だとは知りませんでしたconfident。アスリートとしてだけじゃなく人間としても相当の高みfujiに到達しています。いったいどこまで行っちゃうんでしょうかup。年下だけど、もう大尊敬happy02。スポーツジャーナリスト吉井妙子さん著。サブタイトル「世界最小最強セッター」。


昨日からロンドン五輪の最終予選が始まりましたが、わたくし、バレーボール観戦も昔から結構好きで、天才セッターと呼ばれた中田久美さんの時代から断続的にずーっと見てましたhappy01。断続的に、というのは一時女子バレーが低迷して試合のテレビ中継tvがない時代があったからですね。そのあたり、テレビ業界というのはシビアなもんですweep


もともとわたくし、どの分野でも“いぶし銀japanesetea”な芸風をお持ちの方が好きheart02なので、竹下選手にはいつも注目してましたeye。どんな戦況になろうと、チームが異様に波waveに乗ってる時ですら、コート内の彼女はいつも冷静、頭の中で高速で回転するコンピュータpcに集中している様子は頼もしくもあり、いつも「すげぇ~。タダモンじゃねぇ~coldsweats02。」と思って見てました。


しかし、天才・中田が引退した後現れた竹下選手が、オリンピック出場権を得られなかったシドニー大会の時、戦犯として激しくバッシングimpactされたのも、引退→復帰されたというのも知ってはいましたが、その裏で、これほどまでの艱難辛苦typhoon、そして彼女自信の内面での血を吐くような葛藤thunderがあったとは知りませんでした。たかだか20歳の女の子ですよ。もう、あり得ないほどの人生経験ですよbearing


もともとの生まれ持った人間としての性質の良さdiamondに加え、この苦難の経験を経ての竹下選手の在りようはもはや「美しいshine」としか言いようがないです。そういう点で、吉井さんのあとがきは蛇足のような気がしましたng。吉井さんは東日本大震災と絡めて『彼女そのものの存在が「絆」の象徴のように思えてならなかった。いわゆる、私たちが忘れかけている最も日本人らしい日本人であることに気づかされるのだ。「謙譲の美徳」を持った人とでも言おうか。』と書いています。しかし、竹下選手の大きさは日本人などという小さい枠の中には収まりきらない、まして今やアヤシげsadなものとなってきた「絆」程度のものであるはずがない、とわたくしは思いますspade


でも吉井さんの文章は、ヘンにウエットsweat02になったりせず、ところどころにキラメくshineフレーズがあったりしてハッflairとさせられたりする、好感の持てるものでしたgood


それにしても、ここではハッキリと書かれてはいませんが、日本バレーボール協会ですか?そういう組織がいかにバカだったかってことがよぉーっくわかりますねぇgawk。竹下さんには、その高い人間力にはもったいないですけど、将来そこいらへんの改革を担う人になっていただきたいですね。いずれはもっと広い視野から日本を改善する人になれるのではないかと思いますsun

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2012/05/17

「メディアは大震災・原発事故をどう語ったか」

学習院大学法学部教授・遠藤薫氏著book。いまだ終わっていない「3.11」についてメディアがどう振る舞ったかを途中経過として検証した一冊。視野を広げてくれる非常に示唆に富むものであると同時に、人間としてのあり方までも考えさせられるものでしたdiamond。サブタイトル「報道・ネット・ドキュメンタリーを検証する」。


この災害にあってそれこそ膨大な情報が飛び交った中、出来うる限りのチェックを行った著者には本当に頭が下がりますcoldsweats02。その積み重ねから現れてくるのは、やはりマスメディアとネットメディアにはそれぞれ一長一短があり、それを組み合わせる、補完させながら利用するということが、より良い判断へ我々を向かわせる、ということがこの非常時に図らずも露わになった、ということのようですthink


テレビ・新聞などのマスメディアは、首都圏が被災した側面もあったための混乱があり、当初充分に機能しなかった。原発報道についても保身(最初の水素爆発の映像をすぐに放映したのは地元福島中央テレビだけだった)、科学専門ジャーナリズムの欠如など、厳しい指摘もされていますthunder


しかし、特にネットメディアでは「マスゴミ」と呼ばれるマスメディアでも、「津波災害」においては、ネットに流れる情報の一次ネタの多くは新聞のものであったことや、海外メディアからの逆輸入ネタが日本で一度放送されたものが多かったということ、あるいは、被災地での情報収集には地元新聞やラジオしかなかったことなど、「取材力」「編集力」などの点でもやはり不可欠なものであったと。そして、それらのメディアの間をつないだのがネットメディア、ソーシャルメディアであり、もはやこの2者は対立するものではないということです。


そして、日本がいかに「内向き意識」の国であるかという指摘もデータからはっきりしていて非常に考えさせられます。日本で起こることはもはや日本一国内だけの話ではない、ということは、現在経済破綻を起こしつつあり、世界経済に大きな悪影響を与える可能性があるギリシアの選挙結果なんかと考えあわせる時、アホだなぁ~なんて笑っていられないわけです。全世界が注目している原発事故について日本はいまだ説明責任なるものを果たしていない、と著者は指摘しています。まして、IAEA(国際原子力機関)の現在の事務局長は日本人。大きなチャンスを与えられているのに、と。う~むtyphoon


この本ではさらに、この原発事故で日本社会は変わるのか、ということにも言及されています。ここでとっても不思議な現象が起こっている。朝日新聞の世論調査によれば、昨年7月には「原発賛成」は34%、福島では19%。しかし2011年の統一地方選では、原発は大きな争点にならず、原発立地自治体では反対派が中枢を握るというところまで行っていないという事実がある。これは、いったいどういうことなんでしょうねthink


日本人はバカではないと思いたいけれど、このまま何も社会が変わらなければきっと後世の人たちからは「あの時の日本人は愚かだった」と嗤われるんじゃないでしょうか。

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2012/05/13

「まるまるパンダ リーリー&シンシン」

上野動物園ジャイアントパンダ飼育係、倉持浩さん著book。昨年、中国からリーリーとシンシンがやってきたのを機に、パンダについて写真cameraとともに概略をやさしく説明する内容happy01


わたくし、動物の中ではパンダが、っていうかデザインとしてのパンダが大好きheart04なので、目につく図書、写真集などはついつい集めてしまうんですがcoldsweats01、そんな中、この本の特徴的なところはやはり、動物飼育員としての考え方、あり方などが書かれているところですねdiamond。倉持さん、とっても真摯なお方ですshine。全方位感謝印ですfuji。飼育員になるためのレクチャーpencilもあって、お役立ち度も高めですup


もちろん掲載の写真もめっちゃカワイイんですがlovely、16年間も日本にいてくれて晩年を一緒にゆっくり過ごしたリンリンとのツーショットcameraがサイコーにステキですcute。柵の向こう側でリンリンが柵に手をかけてる様子が、「ドモ」paperってカンジに見えるのがどーにもタマラんわけですcatface

いや、ほんと、なんでこんなにカワイイかな~、パンダheart02heart02

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2012/05/10

「なんでコンテンツにカネを払うのさ?」

現在大阪芸術大学客員教授、岡田斗司夫氏と弁護士・福井健策氏の対談book。サブタイトル「デジタル時代のぼくらの著作権入門」。オモシロいんだけど、これってどこまで本気なのかなぁ~think


オタキング岡田さんの、著作権について「私的複製が許される」んなら、養子縁組して1万人の家族だったらいいんだな?ってあたりの発想、イイですねぇ~goodsmile。日本国民、全員家族になれば著作権はオールオッケーok、だわね?なカンジなんだけど、弁護士・福井さんによれば、常識的には10人未満程度なのではないかと。なんだ、ツマンないdownpout


岡田さんの論によれば、現在コンテンツだけで生活できるクリエイターは、日本では1000人、多くても1万人程度しかおらず、そもそもコンテンツをマネタイズyenするのは無理である、と。だから著作権方式でのカネの流通はやめて、コンテンツそのものへの課金ではなく、アーティストを養う別の仕組みを整えればいいのだ、とおっしゃってます。“オタキングダムcrown通販サイト”みたいなものに、コンテンツからそれに関するグッズ、日常品まで集めて売って、その利益をアーティストに還元する的なrecycle。まぁ、ユーザーとしては、簡単に支払いができて、アーティストがそれで食って行けるんならそれでもいーけどpenguin


でも、これだと映画movieみたいな大がかりなものは作りにくくなっちゃうんじゃないかなぁ?
第一、著作権法はこのあたりmovieの業界のひとたちがグリグリpunchimpactやって作られてきたもんなんでしょ?その人たちを納得させるのは至難の業でしょtyphoon


まー、だけどあれですね、結局内田樹氏も書かれているように、ユーザーとしては「カネを払う価値があるものmoneybagにしか払いたくない」ってのが本音なわけで。あれ?ミもフタもない
coldsweats02

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2012/05/07

「ブラック・スワン降臨」

元NHK記者、北海道出身の手嶋龍一氏著book。サブタイトル「9.11-3.11 インテリジェンス十年戦争」。いやー、手嶋さん、いますぐ日本の総理大臣になってくださいsmile。外務大臣でもいいですspade


「インテリジェンス」。星の数ほどもある雑多な情報の中からその背後にあるストーリーを見抜きeye、未来への決断を行わせるものdiamond。このワードをキーkeyとして、アメリカ大統領の「9.11」をめぐる決断、日本の首相の「3.11」に際しての迷走を描いてます。


特にアメリカにおける「インテリジェンス」の使用例(?)には、単純にドキドキするものがありますねぇhappy02。ヒジョーにエキサイティングthunder。きっと、ホワイトハウスの一握りの高官たちは、オモシロくてオモシロくて毎日タマンナイだろうなぁ~catface。もう戦争もほとんどゲームgameの感覚に近いんじゃないかと思っちゃうくらい。「インテリジェンス」の発動はパズルを解くのに近い感覚のようだから、ビンゴの時は「キターッhappy02impactsign03」ってなもんなんじゃないかと。


で、手嶋さんのこの著書によって、新聞やテレビのニュースで見ていた「同時多発テロ」や「ビン・ラディン射殺」など、その時々でバラ売りされる出来事の裏側にどういった「ストーリー」があったのか、ということが実にクッキリハッキリflairわかるわけねup。そして、日本がいかに国際外交の舞台で信頼を失っていっているか、ということもクッキリハッキリflairわかってしまうdown。もはや「経済大国」とは言えなくなっている日本、このままどんどん存在感を失って、いっそどこからも相手にされなくなってフェイドアウトしちゃった方がラクかも?こんだけ優柔不断&誤った判断をしてばっかの総理大臣しか出せないんだったらサbleah


手嶋さんは、日本でもインテリジェンス・サークルを機能させなければならないと主張されてますが、もう遅すぎるんじゃないでしょうか。国際社会での日本の唯一のバックグラウンドであった経済力もほとんどなくなりかけてるわけですし。それでもまだ日本、イケますか?


それにしても、なんかこのタイトル、極めてアヤシー宗教っぽい雰囲気を醸しちゃってるんですけど、どーなんでしょーtyphoon

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2012/05/04

「緋文字」

世界の古典を読むシリーズ、第たぶん4弾。ナサニエル・ホーソーン作book。なかなかに禁欲的で重苦しくnewmoon、アメリカにもこんな時代があったのか、と驚かされる作品coldsweats02


胸にAの文字を付け、罪の子を抱いて処刑のさらし台に立つ女。告白と悔悛を説く青年牧師の苦悩…。厳格な規律にしばられた17世紀ボストンの清教徒社会に起こった姦通事件を題材として人間心理の陰えいに鋭いメスを入れながら、自由とは、罪とは何かを追求した傑作。』というのが概要。


今では「姦通」なんつー言葉も死語なくらいだから(そういえば、高校時代のある先生は「不義密通」ってコトバがお好きだったなぁcoldsweats01)、この小説の中の登場人物の苦悩はあまりピンと来ないのが正直なトコロthink。まぁ確かに姦通の一方が聖職者で、彼の、気が狂わんばかりの苦悩はわからんでもない。そして、妻を寝取られた夫が素知らぬカオでこの青年牧師をジワジワとイタブる様子も下世話にオモシロいsmile。でもどっちかってーと、至ってマトモに見える女ヘスターと青年牧師が、なぜどのように「姦通」するに至ったか、の方がキョーミあるなぁ~catface。まぁ、でもそれだと「傑作」にはなり得ないのかsmile


それにしても、直截的な記述が多い現代の小説に読み慣れてるわたくしにとっては、このような遠回し的で装飾的shineな表現は洗練されていると感じる以前に、なに言ってるのかわからん状態になってしまうのがカナシいweep。やっぱり読解力が低下してきてるのよねぇ~down。シクシク。


でも、マジメな本編より序文「税関」の方が百倍オモシロかったワimpacthappy02。ぴりりっと皮肉が利いたユーモア満載で、ホーソーンさんの頭のキレthunderが冴え渡る一編good。自身が勤める税関の様子を随筆風に描きながら、ひとつのエピソードによって鮮やかに本編へと繋げる手腕は目を見張るばかりeye。かっくいーッdiamondsign03


やはりいつまで経っても、宗教観が根底に横たわる西洋文学は、真には理解はできそうもないデスdespair

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2012/05/01

「王様ゲーム」

金沢伸明氏著book。シリーズ210万部のヒット作なんだそうだけど、何じゃこりゃgawk?な作品down


お風呂spaの中で読む用文庫本として買ったものなので(最終的にゴミ箱行き)、内容はほとんど期待してなかったけど、あまりな意味不明typhoonさに、逆に考え込んでしまったわthink


まぁ、質の悪いジュニア小説みたいな文章の幼さはともかく、ラストでヒロインが言ってることが支離滅裂なのが致命的にダメダメでしょうng。恋人である伸明に生き残って欲しいなら王様ゲームは続くしon、王様ゲームを終わらせたいなら伸明に死んでもらわなきゃならないbomb。両方は無理なのよ、智恵美ちゃんsmile


続編で、最終的には何らかの決着が着くんでしょうけど、まーどーでもいーわgawk

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