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2012/07/04

「だれかの木琴」

井上荒野氏の新刊book。あ~、なんとも言えない、この気持ちワルさよshock。オバサンが若い男にストーカーするハナシ。


主人公・親海(およみ)小夜子は、ぱっと見平凡な専業主婦。彼女がストーカーと化す背景にはいくつか要素があった模様で。たとえば、安普請の借家からセキュリティばっちしのマイホームhouseに越してきたこと、恋人時代には毎日しまくってた夫とのエッチの回数が減ってること、一人娘ribbonが若さバクハツimpactの思春期に突入したこと。彼女には実は子供のころから臆病なわりに一度気になるとパラノイア的にその対象にこだわる性質があったようなのね。それが別に好きだ、というわけでもないのに。


で、そんな小夜子にプライベートなコミニュケーションツールmobilephoneが与えられるとどうなるか、ってーと、ケータイメールmailを発端とするストーカーの始まりってわけでcoldsweats02。髪と頬に指先がふれる職業、ヘアスタイリストである海斗への執着は、夫以外のオトコを知らない小夜子のパラノイア的性癖が出現したものであり、ケータイへのただの営業メールが究極の「私へのアプローチ」として認識された結果のもの、なのね。でもやっぱりそれは海斗が好きだから、なわけではない、というところが理解不能typhoon


彼女の頭の中に木琴のような音が流れ出すnotesと、自分でもわけのわからない「おかしな」行動をせずにはいられなくなる。このあたりがとっても気持ち悪いのよね~down


ストーカー行為は海斗だけでなく、海斗のカノジョにまで及び、キレたカノジョに自宅に踏み込まれるシュラバbombを迎えたことにより、憑き物が落ちたように海斗への執着も落ちる。知っていながら事実を認めることを拒んだ夫への絶望とともに。


そしてラスト、手料理を誉めてくれた夫の会社の後輩へ、今度は何の躊躇もなく度を超したお礼のメールを送る小夜子。頭の中ではもはや気にもならなくなった木琴の音notesを聞きながら。新しいターゲットflagを得てさらにパワーアップupしたストーカー第2幕の幕開きってカンジなのよね~。コワ~~~sweat02


井上さんは初読だけど、さすが直木賞作家、サクサクとっても読みやすいワgood。ストーカーバナシなのにネットリさせることなく、それなのにというかそれゆえにというか、気味の悪い不穏な雰囲気をサワサワと漂わせmist、余計に小夜子の不条理な内面を際だたせる手腕はサスガ、っていうところかなgood

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