「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」
辻村深月さんの2009年刊行の長編。うーむ、たくさん女子
が出てくるんだけど、ほとんど共感できるヒトがいなかったワー、な作品
。
いわゆる「母の娘」ってやつですな。ひとりは何でも、それこそ合コンの詳細についてその場を抜け出して電話で母親に報告するようなべったり母娘。もうひとりは、虐待に近いくらいの躾をしながら精神的に娘を束縛する母娘。2つのタイプの娘たちはその後どう生きていくのか、ってのがテーマなんだけど、わたくしにはほとんど理解できなかった
。ので、ベッタリ娘が母を殺してしまう経過もほとんど理解不能
。
その背景に「地方」というものがあるらしく、立派な「地方」ではあるけれどやはりちょっと精神性がほかとは違うのかも知れない北海道育ちのわたくしには、そのあたりも、肝心のところでわかんなかった。娘が合コンで遊びまくってるのを知ってる母親が、結婚前に妊娠しているのを知ったとたん、娘を「傷物」呼ばわりするって…
。「地方」だと、そうなの
?
ことほど左様に、「へー、そーなのー…。」で終わってしまったわたくしですが、女のヤラシー感じは近作よりわかりやく出ていて全編イライラさせられっぱなし。ヒジョーにストレスの溜まる一作ですが、これがビシッ
とハマるヒトもいるんだろーなー
。ご愁傷様デス
。
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