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2013/05/14

「沈黙の街で」

いやー、あまりにリアル過ぎて救いがない…weep。奥田英郎氏著book


中学2年生の生徒・名倉くんが、学校の敷地内で転落死しているのを教員が発見したところから物語が始まります。事件か事故か自殺か。


奥田さんの著作なので描写は軽めで、当事者である生徒たちの母親の描写がちょっとハナにつくカンジはあるもののthink、よくある「いじめ事件」ものとはちょっと違う構成になってるのが巧みgood


確かに、死んだ名倉くんは「いじめ」に遭っていた。容疑をかけられた生徒たちは名倉くんを「いじめ」ていた。…と文字pencilにするのは簡単だけど、その実、こどもたちの世界で起こっていたことを時間を遡って描くことによって、一般にわたくしたちがイメージする「いじめ」とは違う、一筋縄ではいかない状態がベースに存在していたのだよ、ということがわかってくるわけですflair


容疑をかけられた生徒たちは本当にごくフツーの子たちだし、彼らの行動も理解できる。わたくしも同じ立場だったら彼らと同じことをしていたと思うthink。まぁ積極的に加担はしないと思うけど完全シカトはしてると思う。オトナだったらイナせるところも人生経験の少ないコドモだと深く考えずに感情だけでやってしまうこともある。でも少なくともこの小説の中で疑われた生徒たちは、タチの悪い感情はなかったのよね。それでも、こどもたちの世界ではこういう事件が起こり得る、っていう、考えてみるとスゴくコワいリアルさshock


加害者とされた生徒たちは、ごくフツーであるが故に、これからの人生、深い自責の念を抱えて生きていかなければならなくなったと思うと、恐らく警察によって真相が解明されるだろうけど、それは彼らにとっては何の救いにもならず、全くやりきれない読後感でしたsad


まだ読み終えてないけど、同じく、学校での生徒の死を扱ったものとして宮部さんの作品と比べても、異なるテイストを持つ作品としてなかなか奥深いものを感じさせますねwave

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