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2014/06/25

「葬送」

平野啓一郎氏の長編book。「ユニコーン」からジョルジュ・サンド繋がりsign05。芥川賞作家は読みにくいものが多いんだけど、これは意外とサクサク行けましたgood。じっくり繊細に内面を描いていて感服いたしましたcrown。これが芥川賞作家というものなのね。崇高な芸術論、人生論から下世話な家族の確執まで、守備範囲広シwave


ジョルジュ・サンドとショパン、そしてドラクロワ。激動の同時代を生きた3人を主軸として、ショパンが亡くなるまでの数年間を描いた作品なんだけど、なんかぁ~、ジョルジュ・サンドってば、めっちゃチョー自己チューのバカオンナじゃんannoy。“愚か”って単語がピッタシってカンジなんだけどぉーtyphoon。3人の中ではジョルジュ・サンドが当事者として描かれるシーンはそれほど多いわけではないけど、それが主に、最後まで(たぶん)不仲だった娘virgoとの争いがらみなので、ほんとーにヤラシーく描かれるのよね~smile。このあたり、とても若い男性作家が描いたとは思えないくらいウマいup。何があろうと“自分は悪くない”っていう思考回路なので、始末に負えないのよ。政治的姿勢についてもヒジョーに日和見的だし、はっきし言ってヒトとしてはサイテーなんじゃ…sweat02、って描かれようなのよね~~。だからオモシロいんだけどcatface


で、そんなサンド夫人を、別れた後も死ぬまで(たぶん)求めていたショパン。触れると壊れそうな心身の持ち主。おそらくこんなだから、“百人乗ってもダイジョーブ”、なサンド夫人に憬れたのではないかとweep。ショパンは、音楽についてもそのほかの生活全般においても、その価値判断ではおよそ妥協というものを知らない潔癖な人として描かれていて、そのあたり、もう少しゆるやかであれば、現世においてはもっと楽に生きられたんじゃないかしら?人柄そのものは純真cuteで、まわりからは愛されて大切にされてたんだし。悲惨だったモーツァルトの最期なんかと比べるとかなり幸せだったようだしね。


で、最も記述が多いドラクロワ。きっと一番遺稿memoが多かったから書きやすかったんだと推察されるけど、いや、なかなかに政治的に身の処し方がウマいヒトだったのねーsmile。父親がタレーランじゃないかと言われてるようで、なんかナットク。佐藤賢一さんの小説の中で描かれてるタレイラン、オモシロかったもんねーhappy02。でも、国民議会下院図書室の天井画について彼が独白する件は圧巻ですimpact。素晴らしいですfuji。これまでもドラクロワの絵artはよく見てたけど、これからは心して拝見せねばならないワ。


それにしてもビックリcoldsweats02したのは、パリの社交界での振舞いの難しさbearing。状況によって言っていいこと、マズいことを瞬時に判断し、相手の顔色や目線で心境を察知し、次の自分の行動を決定する。これこそが“洗練”ってやつなのね。それと、やたらしょっちゅういろんな人の家を訪問しあうことdoor。まぁ、今のSNSやツィッターで情報をやり取りするようなもんなんでしょーけどー、出歩き過ぎrun。さっきの“空気を読む”のもそうだけど、この“高度な”人間関係のあり方は今の日本のスクール・カーストみたい…sweat01。社交界にいぢめがあるのかどうかは知らないけどgawk


いや、ほんとに平野さん、文章ウマいワーdiamond。ちょっと難しい漢字とか古風な言い回しなんかを使ってるんだけど、それが嫌味なカンジじゃないし。人物造形も巧みだし。ものすごく感受性が強くて、いわゆる“生きにくい系”のおヒトかも。これを機にほかの作品にもチャレンジしてみようかなーcherry

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