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2014/11/04

「超訳 特定秘密保護法」

自分がいかにいろんなことに無知であったかを思い知らされる1冊book。来月12月10日に施行されることが決まった法律に関して、修正が決定する前に出版された本で、改めてヘタレなわたくしなりに、ちびっと勉強してみましたpencil


この本を書いたのは、2013年1月26日、登録後2年目~4年目の弁護士ら28名の呼びかけによって設立された「明日の自由を守る若手弁護士の会」。『登録後約15年までの若手弁護士によって構成され、会員数は318名(2014年4月21日現在)、2012年4月に発表された自由民主党の日本国憲法改正草案に内容と危険性を広く知 らせ、立憲主義および民主主義を守ることを目的とする』団体だそうです。


で、わたくし知らなくてビックリcoldsweats02したのは、『トラフィッキング(人身売買)では、日本は、アメリカの国務省から既に人権侵害国家に認定されている』ってこと。なによ、某国のことあーじゃこーじゃ言う資格ないぢゃんsweat02。国連人種差別撤廃委員会からは日本の「ヘイトスピーチ」について問題視され、国の積極的な規制が求められているし。日本は、「表現の自由」は「公共の福祉」に反しない限り許される、ってことを正しく理解できないイナカモンなわけですsmile


というように、国際的な人権意識が希薄な日本政府が、今度は主権者であるはずの日本国民の人権も脅かしかねない、という法律がコレなわけねflair


そもそも日本は、『国境なき記者団による「報道の自由度」2010年に11位crown、2011年から2012年にかけて22位に低下downwardright、2013年に53位(原発を報道しようとすると圧力がかかることや、記者クラブに入っていないと思うように取材できない)downwardrightdownwardright、2014年に59位(特定秘密法ができたことで、原発やアメリカとの関係といった重要な問題について政府の透明性が下がることや、調査報道、公共の利益のための報道、取材源の秘密といったものが犠牲になるため)downwardrightdownwardrightdownwardright』にランキングされている。これは、国際社会から日本の報道姿勢がどう認識されているかを示すもの。このあたりの視点が日本人にはまず欠けていると言わざるを得ないのねng


さて、わたくしの無知その2、国家秘密に関する現在の法律はどーなってるのかthink

①自衛隊法96条の2、122条(自衛隊について、世間一般に知られていない、防衛上特に秘密にすることが必要である情報を保護)

②MDA秘密保護法(日米相互防衛援助協定(MDA)等により、アメリカから提供された装備品に関する秘密を保護)

③刑事特別法(在日米軍の秘密を保護④国家公務員法100条、109条(公務員が職務上知ることができた秘密を漏らした場合の罰則規定)

と既にいろいろあって、しかもそれがこれまでそれほど適用された事例があるわけでもない、と。つまりもともと重大な機密を漏らす犯罪は行われてないのですよ。それなのに、なぜに、ってことよねthink


で、この度の法律。まずひとつめのモンダイ。“何が秘密にあたるか”などの運用基準自体をつくるのは政府、運用がちゃんとなされているかどうかチェックするのも政府のトップである総理ってゆー、“オレ様ルール”crown。今の首相って、自分と相反する考えの人間が後に首相になる可能性を考えないんでしょーかねー。それとも未来永劫、自分が首相でいる気なのかsmile


次に問題となるのが秘密にしておく期間。例えばアメリカでは秘密の期間は10年未満、10年、例外的に25年で、期間が過ぎたら全面公開となっている。今回の日本の法律では30年以下の秘密は「公文書管理法」によって、期限前に捨ててもOK、30年超60年以下の秘密は歴史的な資料(こちらは公文書館へ)とされない限り捨ててOK、60年超は全てmistの中っつーことになってるのねーsad。後世の人たちへ英知として貢献する資料的となるものまで捨てちまうというアサハカさempty


お次は指定された秘密の提供先。国会(3)、外国政府(1)、裁判所(3)、都道府県警察(2)、他の行政機関(2)、都道府県・市町村の自治体は秘密を知ることができない。( )内の数字は、提供の難易度を示していて、数字が小さいほど提供しやすいということ。つまり国会への秘密提供の条件はすごく厳しくthunder事実上は得られないdangerのに、外国にはバンバンimpact流しちゃえる、ってことです。国民の代表、国権の最高機関が情報を得られないってどーゆーことなんでしょーかgawk?


で、日本の首相は、日本も“普通の国”にならなければならないとかっつってるので、他の国はどうなってるのかってーと…。

①アメリカ=丸ごと管理の法はなし。大量破壊兵器の開発などの例外を除いて決められた期限が過ぎれば自動的に解除される。期限前でも必要がなくなれば解除。秘密解除のために公文書管理官の監督下にある情報保全監察局長による機密解除請求を認め、市民や研究者が解除を請求することができる必要的機密解除審査の制度あり。秘密解除手続きを効率化するためなどを目的として国立公文書館内に国家機密解除センターを設置。省庁間で秘密の審査を行わせる省庁間機密子弟審査委員会なども設置。2010年には過剰な秘密情報を削減するために過剰機密制限法が成立。

②イギリス=「公務秘密法}国家安全保障情報などを除いて原則20年で公開。議会情報安全保障委員会は政府の活動を監視し、対象機関に対して情報の開示を強制する権限あり。

③ドイツ=「反逆的秘密漏洩の罪」+個別の法律。国家の安全が脅かされる恐れがあるといった場合を除いて、文書がつくられてから30年が経過したらすべての人が記録資料を利用できる。連邦議会に議会監督委員会があり、連邦情報局などの情報機関に情報開示を求める権限、情報機関の職員に事情聴取を行う権限あり。

④フランス=国防秘密。国家安全保障に関する情報は、作成後50年が経過してから公開。核兵器や生物兵器の製造を可能にするような情報は公開されない。指定・解除・公開については、裁判官と国会議員で構成される独立した行政機関である国防秘密査問委員会が政府に対して助言する。この委員会は情報へのアクセス権限が認められている。


いずれも日本の新法より、理知的で合理的pass。どーみても日本のは、いろんなイミでアタマの悪いヒトたちがつくったもの”に思えるのはわたくしだけでしょうかsmile


以上のことをまとめて考えてみると、やはり日本国は日本国民を、究極的に“自分の頭で考えない国民”にしようとしているとしか思えないのよね。今現在でも『2003年のイラク戦争反対のデモや集会について、自衛隊の情報保全隊が、組織的・系統的・日常的に監視し、個人情報を収集・分析・管理保管したことが自衛隊の内部告発によってわかった。秘密を調べたり知ろうとする、外部からの働きかけに当たる行為(広報を通さない取材や集会・デモ行進など)の内容に関する情報のほか、それらの活動の関係者と関係団体などが行う他の活動、関係団体等に所属する個人に関する情報も収集し、整理しており、その情報には、氏名、職業、住所、生年月日、学齢、所属団体、所属政党、個人の交友関係、過去にその人が行った活動もふくまれていた』なんてことが行われているようだしcoldsweats02


そんなに国民が信用できないんだったら、政府の方々は国民を全員追い出す、もしくは自分たちだけで国をつくればいいのにねchick。ぷぷッdashdelicioussign01

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