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2014/12/28

「時が滲む朝」

第139回芥川賞受賞作、楊逸氏著book。中国歴史小説つながり~~recycle


わたくし、たぶん楊さんより若干下の同世代だと思うけれど、お隣の国ではこんな若者たちがたくさんいるんだってことを、今更ながら知らされましたthink。日本の全共闘世代と共通点があるのかも知れないけど、やはり中国の近代史の流れを考え合わせれば、その弾圧の圧力impactの違いは相撲レスラーと幼児、くらいはあるんぢゃないかとupdown


これまで、「三国志」や「蒼穹の昴」などの中国を舞台にした歴史小説を読んでくると、中国における“科挙の歴史”が社会に与えてきた影響は絶大punchで、科挙制度が廃止された後も学問で立身するっていう考え方は根強いのね。田舎だとそれが特に顕著で、小説の中でも“進士様”なんてのが出てきたりして。地方の大学に合格して家族の期待を一身に背負った主人公が、民主化運動に参加したことをきっかけに立身コースから転落するdown。それって中国においてはある意味とんでもなく残念なことなんだろうと思う。それでも民主化運動に身を投じる彼らを無知だと謗るわけにはいかないだろう、と思う。挫折し傷心を抱えて移り住んだ日本の地から、それでも故国を想うことをやめられない、っていう内容にもやっぱり尋常ならざる重くて深い想いが、中国人の楊さんにはあるのでしょうthink


彼らがふとんの中でひそかに聴く尾崎豊の歌。日本への憧れ。でも彼らが民主化運動に立ち上がったとき、主導する大学教員の発言の中で「五・四運動以来、中国の革命にはいつも我々大学生と知識人が先駆けとなっている!」なんていうのもあったりして日本への複雑な気持ちが透けて見えたりもする…think


少し前から起こった香港の民主化運動も、“中国の大学生”が立ち上がったもの。彼らには自分の国を背負うのだという誇らしい自負心が感じられて、無気力な今の日本に住むひとりとしてうらやましくもある。でも、現在の中国では名も無き民主化運動家は結果として、やり切れない思いを抱えて日々を送ることになるという何とも切ない状況にあるのですねweep。香港の大学生たちのこれからが思いやられます…typhoon

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