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2015/03/29

「中原の虹」1~4巻

う~む、浅田ファンのわたくしとしては100%ド真ん中とは言えないかな~cloud。「蒼穹の昴」の続編。浅田次郎氏著book


重層的な構成を巧みに織り込む手腕はさすがにお見事~shine。「蒼穹の昴」から描かれていた乾隆帝とカスティリオーネのシーン、本書から描かれる清の勃興時のシーン、それらを本流の清末の描写と絡めて、清朝の誇り高い愛新覚羅の精神fujiが植民地主義の大国に踏みにじられていく様が、瑞々しくもリリカルに描かれていてホント脱帽bell。最初期のダイシャン→乾隆帝→西太后と受け継がれたスピリットが否応なく押し潰されていく空しさweep。「蒼穹の昴」でもそうだったんだけど、この“眠れる獅子”に注がれる著者の深い敬意の念が溢れかえる作品なのよ。しかし、この大陸の“誇り高い精神”は今やどこに行ってしまったんでしょーねーbearing


しかしながらわたくし的に100%マンゾクとは言えない要因は何かと考えてみると、その深い敬意の余り、西太后や袁世凱をデキスギ君に描き過ぎてるってコトかしら~smile?袁世凱は、世評的にはワルもんなんだけど、その裏には実は深い思慮があった(これは西太后も同様なんだけど)って描き方なのよね。この袁世凱は、浅田さんもオモシロがって描いてて、読んでると彼への愛が感じられちゃうくらい愛嬌があるcatface。何度噴出したことかhappy02dash。まぁ、でも実際にはこれほどイイもんぢゃなかったと思うんだけどもね~smile


それと全編の主人公、張作霖もカッコ良過ぎかなぁ~coldsweats01冒険活劇のヒーローみたいになっちゃってて。この満州の精神を継ぐヒーローが龍玉を手に入れた意義はよくわかるだけに、その後の経緯もちゃんと描いて欲しかったワdown。龍玉を譲られた張学良はどうなったのか。物語の中でこの伏線が収束した場面がないのは、浅田小説としてはいかにも中途半端な印象なのよね~typhoon。長城を超えんとするラストは、ダイシャンたちが長城を超える場面とシンクロしてめちゃカッコよかったけどwink


あと、ヤラレた~~って思うのは、浅田さんの“こども”を描く筆pen。「蒼穹の昴」の時からありとあらゆる“こども”を描写するシーンで、いちいちわたくし泣いてしまふのcrying。もーあざといまでの切なカワイイ描写chick。ちくしょーッsign01


というわけで、全体的にちょっとロマンティック過ぎると感じるのは、わたくしが年を取って薄汚くなってるからだわね…weep

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