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2015年6月

2015/06/21

教会に響くバッハ ~バッハの人と音楽~

Img402はぁ~~、奥深し…wave。聴いているとわけもわからず感動heart04してしまっていたバッハ。その秘密secretの一端を示してくれたレクチャーコンサートpencilnotes、昨日、札幌バプテスト教会・旧会堂に行って参りましたshoe。わたくしの、これからバッハを聴く時の意識を変えていただいた1日となりました。函館ご在住のチェンバロ奏者、森洋子さんが主催する「洋琴庭」という音楽会の札幌公演ですbell


主なテーマは、調性とそれが与える印象、ということでした。バロック期には一般的に、調性にはそれぞれ性格がある、という考えがあったようで、今回は、実際に聴いてみましょうear、ということで選曲されていました。


Img403_2最初は「平均律クラヴィーア曲集第1巻」から「第1番 ハ長調プレリュード&フーガ」。「アヴェ・マリア」として知られるプレリュードに現れているように、ピュアな美しさshineを持つハ長調。次は「ヨハネ受難曲」から「第9曲“心も弾む足取りで”」。変ロ長調には明るい高揚感が漂うsun。でも「喜んでーhappy02sign01」って言ってたペテロは後に「3度の否認」をしてしまう。それを思い起こすとこの明るい高揚感もちょっと浮ついてるように感じられる、という森さんのお言葉が印象的でしたflair。それでもバッハはそんな人間の姿を否定せず、美しい音楽にしている、と。確かにウキウキupでしたねーsmile。しかし、これ、歌うのムズカシソーbearing。バッハの歌ものっていつもナニゲに聴いてたけど、どれも結構タイヘンソーですよぉ~~wobbly


Cimg0001_2で、3曲目は「フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調BWV.1035」。ホ長調はほのぼのとした牧歌的なカンジclover。安心感があります……ってッsign01どこにッsign02そりゃ第3楽章まではウットリ~~lovely、ユッタリ~~spa、ウツクシ~~catfaceって聴いてましたけど、第4楽章アレグロ・アッサイッsign01チョー早吹きッdashsign01八條先生の目にも留まらぬ指サバキthunderと息サバキdashにひたすらホエ~~coldsweats02。ブラーヴァsign01でございましたbell。なんかこのバッハの、ゆった~りspa、の後のぎゅいんぎゅいん来るカンジdash、バッハってちょっとイタズラ好き、人を驚かすのが好き、ってヒトだったのかなぁ~とも思うのよねcatface。そして前半最後は「無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調BWV.1008より プレリュード」。わたくし、バッハの無伴奏チェロ組曲もどわい好きheart02なので、ココロして聴かせていただきましたconfident。ニ短調はドイツ語で“デーモール”=“デモーニッシュ”というお話には目からウロコパラパラflair。はぁ~~おもしろーいhappy02。この曲はそれほどマガマガシくtyphoonはない、と森さんはおっしゃっていましたが、宇田梓さんのチェロは、重く深くズッシリ響いてwave、充分にヘコませていただきましたconfident。いやー、ほんとーにバッハの短調って何とも言い得ない“グルグル”(わたくしのハラの底からのカンドーを表現する単語)を生じせしめるのよね…weep


この“グルグル”は後半2曲目の「無伴奏フルートソナタ イ短調 BWV.1013よりサラバンド」にも当てはまります。イ短調は哀切な感じと端整な雰囲気も持つ、と森さんの解説karaoke。八條先生の、抑えられた静かな哀しみの表現がググッheart01と来ました。同じイ短調「マタイ受難曲 BWV.244より 第49曲“愛ゆえに”」は、キリストの磔刑を描いて、それは現実としては“悲惨なもの”だけれど“美しいもの”として捉える厳粛な気持ちがイ短調になっていると。詩と対訳を並べたシートも配ってくださっていたので、歌ものの時は原語を追ってましたが、この歌では“nichts”という単語が何度も繰り返されてrecycleいて、キリストの無辜性が強調されていることに、当時の人々の意識を感じましたねconfident


そして、何と言っても今回の真骨頂fujiは次の「平均律クラヴィーア曲集第1巻」から「第24番 ロ短調 プレリュード&フーガ」のところ。一番最後のロ短調は、一番最初のハ長調とは対極onにある調で、「天上的なる」ハ長調に対し、ロ短調は天上から一番遠い「受難」の調である、と。ぎゃーッimpactsign01そういうことなのねーッcoldsweats02sign01わたくし、ハンマーで頭を殴られたimpactようでした(オオゲサsweat02)。そしてこの第24番も含め、4の倍数のフーガは“十字架の音型”を持っている、というご指摘にもぐおーッcoldsweats02sign01音がクロスするような音型…。なんかもー、それだけでカッコイイ…lovelyと思ってしまうわたくし。単純coldsweats01。バッハより前では、ないことはないけれど、24調全てを網羅した曲はなかったので、やはりこの「平均律」はチョー画期的newなことだったんですね。百科事典的なものをバッハは作りたかったと森さんはおっしゃってましたが、百科全書派が興る啓蒙主義のはしりでしょうかね。


ここではクリスチャンであり音楽家でもあるバッハと森さんがクロスするところでしたねshine、ハ長調から始まりロ短調で終わる「平均律クラヴィーア曲集」の並びが、「天上」から遠く隔たった「受難」に対応している。天は遠いけれど、でも無辜のキリストが代わりに受難したことによって人々は救われる。人間とはそのような存在なのだ、という思想をバッハは上から目線ではなく、人々と同じ高さで音楽に表現しようとしたのではないか。私見ながら、と断られた上で森さんはおっしゃっていましたconfident


わたくし、キリスト教も音楽もあまりよくわかっていない者なので、今回のレクチャー・コンサートpencilnotesはそれを搦め手で知ることができる機会で、まさしく待望の時間でしたhappy02。調性について知ったところで、それを踏まえて「受難曲」系や「教会カンタータ」系、ロ短調ミサあたりについてもっと勉強pencilしたくなりました。あ~~、バッハって、果てしない~~sweat01sweat01

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2015/06/20

札幌交響楽団 第578回 定期演奏会

Img401“オラオラーッimpactsign01オレはやるゼーッimpactpunchsign01”ってな音が全開upの今夜の札響smile、めっちゃめちゃ生きのイイ音でしたね~~happy01。Kitaraリニューアル工事に伴う定期演奏会のお休み明け、4ヶ月ぶり(わたくし的には5ヶ月ぶり)の定期演奏会、聴きに行って参りました~~shoe


ほんと、「待ってましたーッhappy02sign03」ってカンジの、オケメンバーのウッキウキheart04が伝わってきて、わたくしも聴きながら自然にカオがほころんじゃってましたhappy01。“4しばり?”の2つの交響曲、特にベートーヴェンの「交響曲第4番 変ロ長調 op.60」は、そんな気持ちを乗せて疾走していくみたいーnotes。このベト4って、わたくしあんまり聴いたことなかったけど、もんのすごくイイ曲ですねぇcatface緻密に編みこまれたタピスリーみたいで。第2楽章では、相変わらずスンバラシいshineクラリネット・三瓶さんの歌いっぷりに感涙weep。第2楽章が終わったときに、長々と拍手してたヒトがいましたけど(あ、間違って拍手しちゃったsweat01、ってんじゃなくてハッキリと意志表示してましたねcoldsweats01)、ビックリしたけど、そのキモチ、よくわかるワ~confident。許すcherry。木管チーム、今日もイイ仕事してましたーfuji。今や札響が誇る四天王crownってカンジよね~~smile。オーボエの金子さんがソロを吹くたびに、マエストロ・エリシュカがニッコリするのがカワユくて~~chick。タマラン~~catface


2曲目はブラームス「交響曲第4番 ホ短調 op.98」。わたくし、この第1楽章がチョー好きheart02で。ジョージ・セル、クリーヴランド響のCDcdを聴き慣れていたので、今日の速めのテンポは、更に札響の「やったるゼッpunchsign01」感を加速させてましたねsmile。フルートの高橋さん、相変わらずソロ部、激美shineでした。でも今日は、なぜか高音部はちょっと金属的に聴こえちゃったのよね~bearing。いや、確かに素材は金属だけどsmile、高橋さんの音は透明な中に絶妙な柔らかさがマゼマゼになってて、それがわたくし大スキheart04なんだけど、なんだか今日はちょっとトンガッてthunder聴こえた。何故だろthink


さて、今回のわたくしのツボは、“イケイケ・ビオラ隊dashsign01いつもはシブーくjapanesetea構えているビオラ隊ですが、今日はものすごい気合の入りッimpactsign01ボウイングも入魂angryなカンジで、オモシロかったーhappy02


それにしても、わたくしのちょっと目eyeを離したスキに結構メンバーさんが変わってたrecycleんですねー。一番衝撃bombを受けたのは、そのマレットさばきがめちゃラブリーheart04だったティンパニの武藤さんがいなくなってたこと…coldsweats02。ガーン…down。まぁ、誰もがいつかは去ってしまうことはわかっているけれど、サビシすぎる…rain。シクシク…weep


しかーしsign01来月は期待のマエストロ・ポンマーdramaのご登場sign01楽しみッsign01(立ち直り早ッsign01

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2015/06/19

タリス・スコラーズ

Img399_2がー、びっくりしたーcoldsweats02。何にかってゆーと、Kitaraのホールがほぼ満席fullだったってことsign01こんなの初めて見たかもーsweat01sign01恐るべし、合唱人口sign01昨晩、Kitaraリニューアルオープン記念のコンサート、行って参りましたshoe


実はわたくし、この団体、全然知らなかったんですの。おほほcoldsweats01。システィーナ礼拝堂の天井に描かれたartミケランジェロの「天地創造」がバックに使われたチラシが目eyeに留まって、なんだろーと手に取ったのがコレでした。ルネサンス音楽のコーラスか~~notes、ちょっとイイかも~~catface、とチケットをゲットticket



いやー、予想通り美しかったですーshine。それぞれの声に透明感がありながら、ヒジョーにマチュアkissmarkなフンイキもあって、「やっぱ、なんかヨーロッパだわぁ~~wine」、なカンジcatface。わたくし、歌ものはほとんど聴いたことがないので、宗教曲としては、昨年末のバッハ・コレギウム・ジャパンの「メサイア」が比較対象になったんだけども、ジャパニーズとはまた違うものがあるものですね。あたりまえだけど。



で、彼らはポリフォニーの響きの美しさを追求しているとプロフィールにもあったけれど、わたくし、むしろモノフォニーの美しさに感銘を受けましたconfident。Kitaraのスバラシい残響shineは、カンペキなまでの倍音をホールのスミズミにまで波及させていましたsign04。ビミョーな不協和音までも美しいのよね~catface。こんなの教会で聴かされた日にゃ、「アレもコレも全部悔い改めねば」って気になっちゃうsmile。システィーナ礼拝堂門外不出banと言われていた秘曲アレグリ「ミゼレーレ」もスバラシかったですねーbell。冒頭のグレゴリオ聖歌のようなモノフォニーも麗しかったし、ホール一番後ろのチームのソプラノの最高音も“うおーhappy02ってカンジだし。そんな中、現代作曲家さんの作品が2曲あり、単純にゆったりと身をゆだねられない複雑なものでした。こんな曲もレパートリーのうちなのねーcoldsweats02



しかしながら信仰心のないわたくし、最後の方はだんだんとBGMにしか聴こえなくなって来ちゃって(スンマセンsweat01sign01)、いわゆる宗教的なドラマが織り込まれた楽曲と違い、“純粋美”みたいな賛美歌だけを延々と2時間に亘って聴き続けるのはちょっとキビシかったのよね…sweat02。信者さんだと賛美歌にもきっとドラマを感じるんでしょうけども。これって、ビジンは3日で飽きる、ってヤツsmile

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観喜能

Img397札幌でこれほど本格的な能が観られるとは思ってなかったので嬉しかったんだけど、後ろの席のババァどものおしゃべり(トイレは黙って行けよannoy)&騒音(舞の最中にパンフレットバッサバッサannoy)が酷くて、イマイチ没頭できなかったwobbly。演目的にはそうシリアスなものじゃなかったからまだしも、そうじゃなかったらブッコロスthundersign01なカンジangry。能は「幽玄」の世界だからね。その精神すら理解してないヤツは観る資格ナシでしょdown。ってゆーか、そんなの観劇のキホンのキでしょーが。ったくもーangrydash。演目は観世流による「三輪」と大蔵流狂言「魚説教」、喜多流による「小鍛冶 白頭」。おとといの晩、札幌市教育文化会館大ホールでのことでございました。



それはともかく、やっぱり能、面白いcatface視覚的な美しさshine聴覚的な盛り上がりnotesが一緒くたになってやってくるクライマックスimpactは単純にアドレナリン全開でドキドキしちゃうーheart04。でもやっぱり謡曲のコトバが聞き取れればより楽しめるんだろうなぁ。次回観る機会があったら謡本bookをゲットした方がいいかしら?



Img398昼のレクチャーpencilでも2流儀の違いを示してくれたけど、本番の曲ではそれぞれ、得意とするもの、特徴がよく現れたものが選ばれたようで、シロートのわたくしにもその違いがよくわかりましたconfident。どちらも神さまをテーマとしたものだったけど、「三輪」はシテさんの少ない動きの中に、高密度の緊張感diamondがミッシリと感じられるもの。ほんとに能楽師さんの佇まいには計り知れない表現力があるものですねぇconfident。面(おもて)とも相まって、能は観る者の意識が如実に反映される芸能なのだと改めて実感。よく考えるとスゴい高度な芸能ですよねぇ。片山さんは声も美しくてshine、今回初めて能楽師の“”って大事なものなんだと気づきました。三輪の神様の化身に相応しい麗しくもたおやかなお声cute。衣裳ももちろんスバラシいんだけども、扇や鬘帯なんかとの色合わせがまた激美shineshine。鮮やかなオレンジ色にヤラレました。“オレンジ色”ぢゃないと思うケドsweat01



一方喜多流の「小鍛冶 白頭」。武家に贔屓された流儀らしく実に豪快impactな演目でした。はっきり言って歌舞伎的。動きもダイナミックthunderで、喜多流でしか行われないという「狐足」が、むちゃくちゃカワユイ~catface即物的に写実的な動きが、新しい流儀だということを感じさせますね。後シテさんの白銀の衣裳も、目を奪われるキラビヤかさッshinesign01織による地模様が美しすぎるッhappy02sign01前シテさんの少年もほんとに少年だし、特におみ足の運び方がキュートでchick。こちらの喜多流のシテさんたちも、“らしい”良いお声でした~~heart01



で、今回、正面席で観てたんだけど、音楽好きのわたくしにとっては、後ろの囃方さんnotesたちが主役crown。特に笛方の竹市学さん、ツボだったワ~catface。お昼のレクチャーの時はニコニコなシャイお兄さんってカンジだったのが、本番では目を閉じてちょっとニヒルな口元がイカスーッsign01きゃーッhappy02sign01なカンジになるわけですよ。で、気合一発impact息を吹き込むdash。ステキ…lovely。謡はイマイチよくわかんないけど、このパーカス隊はごっつカッコええbell。あの独特の掛け声も、能の緊張感を生み出す欠くことあた(能)うべからざる、の演出ですねfuji



お昼のレクチャーとの違いといえば、観世流のシテ方田茂井さんが後見としてついていらしたんだけど、ふと目にはいったら、ものすごーいキビしいthunderお顔で片山さんを見つめていらして、がー、さすがsign01と思ってしまった。チョー真剣spade。カッコイイheart04。プロフィールを拝見するとみなさん、だいたい40代半ばまでくらいのお若い方々ばかりなんですけど、ほんと、芸に臨む姿勢のご立派なことfuji


これまで屋内の能は1度しかみたことがなかったんだけど、それが大阪にある、もうちょっと場所がどこだったかも覚えてないけど、とにかく照明が蛍光灯でシラジラとしていたのに、わたくしのココロもシラジラとしてしまい、能はやっぱだナ、などとナマイキなことを思っていましたcoldsweats01。が、教文会館では舞台用の明るい黄色の照明flairだったので、ヒジョーに快適でしたclover。救急車のサイレンやムシの代わりに別の障害があったけどdowndowngawk。“芸術都市”とか謳うのならば、観劇マナー教育をシッカリすべし、だと思いますが。

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2015/06/18

「初めて触れる能の世界 観世流と喜多流をみくらべて」

Img400いや、スゴいものを観てしまいましたhappy02。おととい、札幌市教育文化会館で行われた、能・狂言のレクチャーpencil、聞いて参りました。


能はこれまで何度か観たことがあったのと、成田美名子さんのマンガ「花よりも花の如く」がスバラシいなぁ~shineなどと思っていたので、ぜひ能楽師さんのナマのお声を聞いてみたいと思ったのでしたconfident


Nec_0081まずビックリcoldsweats02したのは、教文会館にリッパな能舞台が出現していたことevent。これ、教文会館の持ち物なんだそーで。スゴイcoldsweats02。職員の方に伺ったところ、年に2~3回の稼動だということで、もっと使ってあげて欲しいところですけど、建て込みに丸1日かかるらしいのでそう頻繁にも使えないかsweat01。この後にご登場した情報科学芸術大学院大学教授・小林昌廣先生も「道成寺用のフックがないだけで、国立能楽堂とほぼ同じ」と太鼓判を押してらっしゃいましたfuji


さて、この小林先生、大変オモシロい方で、冒頭「“カンキノウ”はいかかですか?と主催者に言われた時、ガンマGTPのことか?と思いました。」と、ツカミはOKgoodsmile。受講者は観能経験者が多かったので、新作能newの話などをしてくれましたkaraoke。現代のテーマを能にすると、古典として残すことができるけれど、格式が高く、制作上の規制が厳しい芸能なので、後世に残る作品を作るのはかなり難しいとthink。それでも何人かご紹介くださいましたが、忘れました…bleah


で、途中から夜の本番で演じてくださる能楽師さんたちがご登場spade。観世流シテ方から片山伸吾さんと田茂井廣道さん、喜多流シテ方から佐々木多門さんと大島輝久さん。笛方の藤田流・竹市学さん。みなさんめちゃフレンドリーhappy01。パンピーにも理解しやすい砕けた口調でお話くださいますclover。なんだけども、やはりそのスピリットの話になるとものすごく真摯で奥深い含蓄に富んだ内容になりますねfuji。でもこれで40代半ばの方々なのですよ。この精神のハイレベルupぶりはやはり600年の歴史を誇る芸能の精神を受け継ぎ、次代へ受け渡すミッションを持った人たちだからなんでしょうねshine


ここでのテーマは、流儀(流派)による違い。片山さん曰く「自民党」のような観世流では、全体の人数も多いので京と東京とでも微妙に違ったりするそう。他流儀とでは、同じ演目でも演出作法上の違いに現れる根本的な概念の違いを感じるとおっしゃってましたconfident。大島さん曰く「共産党」のような喜多流では、規模も小さいので内部での違いはそれほどないが、外様大名に支持された歴史から地方でも盛んな流儀なので、その違いが芸の幅に繋がっているとのこと。喜多流は一番新しく興った流儀なので、他流儀の“いいとこどり”をしていて、それがちょっとしたところに出ますねー、なんて小林先生がおっしゃって、ほほー、そーなのかーcatface、などと思ってみたり。でもわたくしにはもちろん全然わかりませんcoldsweats01


不思議なのは、笛は能の流儀に左右されることはほとんどないということ。同じ囃子チームの中でもパーカッション系は能の流儀に合わせるものなんだそうですが、笛は流儀によって節回しを若干変えるけどもむしろ舞の方が笛に合わせるんだそうです。スゴイcoldsweats02。シテよりエライsign01しかも、笛界に3つある流儀の違いは巨大だそうな。なんて自分本位なやつpout。あ、違うかcoldsweats01。なので、シテさんは「今日の笛方は何流か」っていうのは注意する、とおっしゃってました。へーdash


さて、われわれ日常人にも繋がる話もありました。“自分の中の芯をつくること”。喜多流の大島さんがおっしゃっていたことがものすごく腑に落ちまして。「若い頃は“正さ”ばかりを追及していた。“正しい”とは何なのか。周りからそれ以外の選択肢を示されても全部拒絶していた。しかし、経験を積み重ねていくうちにいろいろなものを取り入れられる余裕が出来てきて、本当の自分の型が出来上がってくる。」佐々木さんも「それが面白い。」とおっしゃってました。小林先生「それが、プロとお稽古されてる素人さんとの違いですね。」おっしゃるとーりですflair。片山さんの「同じ人でも年代によって変わってくる。同じ師匠なのに、今と10年前と言われていることが違う。師匠にもマイブームがある。」には笑いましたhappy01


この後に、流儀による舞の違いをデモンストレーションしてくれました。これがスゴいのですわcoldsweats02。「舞働き」と「カケリ」という共にいわゆるアクションシーンthunderの舞なんだけれど、笛が吹く同じ曲を観世流と喜多流の能楽師さんが同時に舞うのです。もーぶつかっちゃうimpactんじゃないかとハラハラheart02するくらい動きがちがーうsign01一応舞台を半分ずつ使うと決めて舞われたようですが、フリーでやったらゼッタイスクランブル状態thunderだワ。これもぎゃーimpactってカンジだったんだけど、さらにその後、狂言師の茂山茂さんも加わった仕舞(狂言では別の言い方だったと思いますが)は、2つの流儀による謡も入ったので更に大錯綜状態impactbomb。しかしsign01それなのに、何故か調和が取れているnotesign01これは如何にsign02能楽の奥深さを知ったひと時でした…coldsweats01


それにしてもこんなの、よくやって下さったわよねーーーーsign05。そっちにもビックリcoldsweats02。いろいろシガラミのなさそうな札幌でだから出来ちゃったりするのかしらsmile?謡もかなり違うし、舞の仕草も大分違う。扇の広げ方や足踏みの仕方も特に決まりはないそうなんだけども、観世流は拍子に合わせ気味、喜多流はワザとのハズシ気味。この違いも面白いですね。喜多流の「予定調和にしない、ライブ感の重要視、ジャズ的な感覚」っていうのが、いかにも江戸時代発祥の流儀ってカンジですよね~sun


で、観ているこちらも、背筋がピシッupdownとなっちゃうのは、こんなちょっと余興っぽい舞でも、能楽師のみなさま方、入った瞬間、目つきも佇まいもバリッthundersign01と変わられるから。いやー、サスガですわーlovely。でもその後、感想を聞かれて「つられそうになる。でも負けるもんかpunchsign01と思ってやりました。」カワユイchick


そんなこんなでめちゃくちゃ面白いレクチャーだったんだけど、わたくし的にウケたhappy02impactのは小林先生がおっしゃってた人浄瑠璃の「天地会」のエピソード。能の3役はそれぞれ他の役もまぁ出来るok、という話にからんで、文楽の役交代の余興公演「天地会」は大爆笑happy02なんです、っていう話でした。わたくし、大阪にいた時には文楽も結構観ていたので、どんなカンジになるかちょっと想像できるだけに、おかしくてhappy02。「人形が倒れてたりするんです。」悲劇なのに喜劇catface。観てみたーいhappy02sign01


なんてのは置いといて。後からご登場の狂言方の茂山さん。ご登場が遅れた理由が、紋付の到着が遅れたから…って、「花よりも花の如く」でも描かれてましたね~~smile


なんてのも置いといて。専門の世界を、分りやすい言葉で紐解いてくれるその道のプロの存在は本当に貴重shineだといつも思ってますけど、わたくしにとってはちょっと高いところcloudにいらっしゃる能楽師さんたちが、このレクチャーによってほんの少し近寄ってくれたような気がして、もうちょっと能のこと、調べてみようかなぁ~という気になってマスup

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2015/06/12

あべのハルカス

こんぴらさん”の続き~~notes


2時間余りの鑑賞のあと、ココチよい疲れを癒そうと、美術館のひとつ上のフロアのカフェcafecake「チャオプレッソ」で円山応挙の“モエ~~虎heart04”をモチーフにしたカプチーノcafeを賞味happy01。ちょっとずつススると、虎ちゃんの腕がブラックホールに~~~newmoon。コワ~~~shock

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今回の大阪は、あべのハルカスづくし、ホテルはマリオットでございますhotel。いやー、お風呂が広いのにカンドーhappy02。そしてバスグッズの香りが麗しくて~spa


Nec_0016_2こちらは、19階のフロントshine。このホテルって、“天空cloudがテーマなのねってわかるオブジェが至るところにあってデザイン性もかなり楽しめましたgood


Nec_0018_3こちらは50階の部屋から梅田方面を望む夜景。


そして、このホテルでは宿泊者へのサービスとして、営業時間前の午前7時30分から8時10分まで展望台に昇らせてくれるのですよーhappy02。せっかくなので、わたくし、決死thunderの覚悟で7時30分に間に合うように起床いたしましたsun。いや~、早起きして良かった~~happy01。日本最高の展望回廊がある60階は足がすくむし、どれがどれだかイマイチよくわかんなかったけどcoldsweats01、58階の天空庭園cloverは、めっちゃくちゃキモチ良かった~~~happy01happy01。吹き抜けになってて、風の匂いが感じられるのよーcute。人もほとんどいないしsmile。大阪でこんな清々しい気候があったとはッcoldsweats02sign03ゆったりと流れていく雲cloudを眺めながらずーっとのんびーりしたかったけど、あっという間のタイムアウトdanger。むぅー、タダサービスだから仕方ないわねpout。5月下旬のあべのハルカス58階天空庭園、狙い目ですup

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2015060120340000_2で、自分土産present。「あべのべあ マシュマロ」。チョコ入りheart02

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2015/06/10

「予期せぬ結末3 ハリウッドの恐怖」

井上雅彦氏編、海外異色作家短編シリーズの第3弾book


あの映画movie「サイコ」の原作者ということで、サイコ系ホラーshockを期待してページをめくってみたらば、意外にリリカルで哀愁漂う驚きの作風cute。これって日本人にも合う~heart04。ちょっとシニカルなフンイキのものもあるけど、全体的には読後にほぉ~~dashってなる切な系の作品が多いのよねgood


トリッキーな展開の作品では、オチがわかりやすいってゆーか、きっとこーだろーなーって予想できるパターンが多かったので、どちらかというとオーソドックスな印象を受けた。もしかするとわたくしがこれまで見たドラマや何かの原作として使われてたのかも知れないけどね。その可能性は高そうconfident


わたくし的に気に入ったのは、「牧神の護符」。ギリシア神話と民俗的な土着の言い伝えとをベースにした海外版伝奇モノ(ちょっと違うか…coldsweats01)的なフンイキはわたくしの好きな分野ですーup


ラストの「ムーヴィー・ピープル」も、映画へのステキなオマージュheart02、じぃぃぃ~んweepとさせられちゃって、なんか「海外異色作家」シリーズ、マイルドspaになっちゃってるけど、これでいいのsmile

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2015/06/03

昔も今も、こんぴらさん。~金刀比羅宮のたからもの~

Img394いんや~、も~、応挙の虎のカワユさにモエ~~lovely。7月12日まであべのハルカス美術館で開催中の展覧会art。大学時代のわたくしの友人Mちゃんが手がけた開館1周年記念特別展覧会、観て参りました~airplane


こんぴら”といえばわたくしにとってはアコガレshineの「こんぴら歌舞伎」。死ぬまでに一度は観たいと思ってるんだけどsmile、そのいわば生みの親がこの「金刀比羅宮」なのですねーbell。一生に一度は参詣したいと願うこんぴらさんの参詣道にたくさんあったエンターテインメントeventのひとつが金丸座の元になったと。いやー、きっとこの参道、楽しかっただろーなーcatface。タカラヅカにおける「花の道」よね~cherryblossom


で、この参道のめっちゃ楽しげな様子を描いた作品が「象頭山社頭並大祭行列図屏風」。
わたくしの好きなコマゴマ画風で、総勢何百人(何千人sweat01?)いるかわからないくらいの江戸時代人がチマチマと躍動してるのよね~happy02。みんなチョーウキウキ~~sun。いやー、わかるconfident。お参りももちろん大事だけど、そこへ行き着くまでの盛り上がりupも大事good。元禄末期ってことだから一番享楽的な時期だしねwink。この、こんぴらさんの、民衆信仰を中心とした“お高くとまってない”感がいいのよね~~happy01


Nec_0011Nec_0012そんな雰囲気の中で、江戸や関東を中心に行われた「こんぴら狗」dogという独特の風習があったそうな。どうしても四国まで行けない人に代わって参詣するワンちゃんのこと。飼い主の名前や住所を書いたお札、お賽銭、食費などを入れた袋pouchを首にかけて、出会う人たちにお世話してもらいながらお宮を目指したそうですon。そんな風景を描いてるのが平林春一「金毘羅狗図」。絵柄自体もホンワカしてるのspa。展示場入ってすぐのところにある「流し樽」(願かけやお礼の奉納品を樽に詰めて海に流すと、それを見かけた船や人々がリレーのように運び、お宮に届けるという風習)もそうなんだけど、なんだか、こーゆーところにも、昔の日本人の優しさcuteってゆーか、あったかさspaってゆーか、純朴な懐の深さwaveを感じますよね~confident


そして円山応挙。日本画は疎いわたくしでも教科書なんかで見たことある「遊虎図」。もーこの虎たちがめちゃんこメンコイhappy02happy02。解説によると、当時の日本人は生きてる虎を見たことがなく、応挙も毛皮を写生しつつ猫の姿態を参考に描いたそうなので、ほとんど虎の毛皮を着た大きい猫cat。たぶん、顔と耳が虎よりちっちゃくて、目がおっきいのがその要因かなsmile。水墨の軟らかくて繊細な筆遣いによる毛の質感が、もーほあほあもあもあcatface。当時の人々も実は内心ラブリーheart04って思ってたんぢゃないかしら~smile。でもこの「虎の間」は、公的な応接間だったそうなので、特に水を飲む2頭の虎の間の襖を開けて主(あるじ)が入ってくる瞬間はさぞかしドラマティックthunderだったことでしょう。「竹林の七賢図」は、今「三国志」にハマってるわたくしにとっては親戚のおぢさんたちに再会したカンジsmile。顔と衣服の描線の質の違いが印象的で、そのつぶらな瞳shineにやっぱりちょっと少女マンガちっくなカワイさを感じちゃうのよね~catface。ここで解説されてる一番右の賢人と一番左の賢人が目を見交わしてるっていう構図は、「鶴の間」における「稚松丹頂図」の左向き2羽と「芦丹頂図」の左端の右向き鶴の目線の絡みと共通するものがありますねー。まるで対話してるかのような鶴たち。すーっと首を伸ばしてシュッupdownとした佇まいには、美しき潔さshineが感じられます。


お次のおたからは、伊藤若冲。別当の私的居室、奥書院の「上段の間」に残る「花丸図」。交互に向きを変えて整然と並べられた図鑑のような花たち。その様式美の中に侵食する現実・枯れや虫食い。イケてるワーgood、若冲up。Mちゃんの解説『整然とした秩序のうちに展開される図鑑のような細密表現は、生命体から装飾物へと変換された花々がみせる、結晶化したような美しさを強く印象づける。』が、作品の真髄ですね。パネルを読んだ瞬間、わたくしビリビリthunder来ましたワ。Mちゃんの解説自体がキラキラshineしてる。さすがですdiamond。さてこの作品、記録では白紙に描かれたそうだけど、わたくし的にはそっちの方が好みカモ。金ピカの襖に囲まれてたら落ち着かないもん。ってか、そこに若冲の絵があるだけで落ち着かないsign02


そして、思いがけずビビッと来た(古ッsign01)のが、「三十六歌仙額」。今まで狩野探幽は名前しか知らず、もちろん本物も観たことなかったんだけど、この額絵と「山水図屏風」を観て、このヒト、マジ「天才shine」だって思ったワーconfident。天才の天才たる由縁は、コトバでは説明できない(と、努力を放棄するsmile)。とにかく描線がセンシティヴフレキシブル。額絵では、その人物の内面までも描く筆力impact。業平さんの美しさshineったらないわーcoldsweats02。わたくしまたもやタカラヅカの「花の業平」を思い出してしまったワ。ノル(稔幸)さん演じる業平の麗しさったら…もぅ…catface。ウットリ…lovely。は、カンケーなかった…sweat02。「山水図屏風」での、余白の取り方、これ、まさに天才shineのなせるワザ。天性のセンスの問題よねーfuji


わたくしの得意分野では、平安時代の作、「木造十一面観音立像」spade。お顔を含め、どっしりとした重量感のある素朴な像でした。でも全体の造形はとっても整っていて、珍しくも描かれた瓔珞や、裳の文様や衣紋の彫りも華やかring。とても佳い像だと思いますhappy01。惜しむらくは十一面の化仏が残っていればなぁ~~。ザンネンッbearingsign01


あ、あと歌川国芳「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」。まさに金刀比羅宮の由縁づくしの一作wave。国芳、カッコイイなぁ~~heart04。天狗たちが白抜きになってるのが何とも言えずイキなのよねーcatface。やっぱ、今、札幌芸森美術館でやってる「国芳展」行こうーっとcardash


これは参考展示だったんだけど、今も連綿と続く行事、蹴鞠に使われている靴と鞠がありまして、それもわたくしのお気に入り~heart02。濃い紫色の革と布で実にカチッとした造形ながらマロヤカなフンイキも帯びた靴。オフホワイトの落花生型の鞠。欲しい~~heart04。家で蹴鞠やる~~heart04。ぢゃなくてッangrysign01これって、神事ですからッangrysign01ほんとにこの靴と鞠の造形だけでも、蹴鞠が平和を願う神事だってことがわかりますclover


Img395Img396さて、今回はめずらしくわたくし、図録を買って参りましたmoneybag。これまた素敵な作りでございましてdiamondshine。なんつっても表紙回りのコラージュが激ナーイスッgoodsign01地に若冲の「花丸図」があって、その上に絶妙のバランスshineで大小様々な“おたからアイテム”が散りばめられてます。特に裏表紙、すんごくイイッhappy02sign01若冲の上に国芳の沙魚(わにざめ)が乗って、「船絵馬」の帆船と応挙の鶴が飛んで、さらにその上に金雲。これだけで1コのストーリーが出来るアソビゴコロnote。こんなデザインも快く許容してくれる「こんぴら」さん。そんな「こんぴら」さんのスピリットを表出する図録なのです。冒頭の名古屋大学教授・伊藤大輔氏による寄稿も、久々に辞書bookを片手に読みました。あー、教養とはこのような文章から学ぶものだったわと学生に戻った気分school。大変勉強になりましたpencil。伊藤先生の文章を読むと、「空間の魔術師」応挙が作り上げた空間は、現実の環境と相俟って、今でいうメディアミックス的手法の成果を体感するものなのだとわかりますflair。そのほか、「象頭山社頭並大祭行列図屏風」と「遊虎図」の拡大写真cameraと折りたたみ見開き頁は見応えガッツリpunchimpact。工夫されてますねー。特に「遊虎図」の折りたたみ展開頁は、まさに襖を開けるが如き臨場感door


Nec_0015Nec_0014民間信仰の神社「金刀比羅宮」のたからものは、本当に多種多様で、不思議な感じがしたけれど、民衆の篤い信仰心と歴代の宮司さんたちの見識、時の政府からのバックアップの影響などがミックスされたもの。日本でも稀有な存在なんだということを実感しましたconfident。でもそこはナビゲーターの「こんぴら狗」dog。今展覧会は、カワイさでまとまってましたね~happy01。ラブリ~~chickheart02


Rimg0028わが家houseに連れ帰った「こんぴら狗」dog。キュートcuteなくせに、遥か金刀比羅宮を見晴るかすキリッthunderとした眼差しにわたくし、ヤラレましたheart04。コイツめ~~smile

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