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2015/06/18

「初めて触れる能の世界 観世流と喜多流をみくらべて」

Img400いや、スゴいものを観てしまいましたhappy02。おととい、札幌市教育文化会館で行われた、能・狂言のレクチャーpencil、聞いて参りました。


能はこれまで何度か観たことがあったのと、成田美名子さんのマンガ「花よりも花の如く」がスバラシいなぁ~shineなどと思っていたので、ぜひ能楽師さんのナマのお声を聞いてみたいと思ったのでしたconfident


Nec_0081まずビックリcoldsweats02したのは、教文会館にリッパな能舞台が出現していたことevent。これ、教文会館の持ち物なんだそーで。スゴイcoldsweats02。職員の方に伺ったところ、年に2~3回の稼動だということで、もっと使ってあげて欲しいところですけど、建て込みに丸1日かかるらしいのでそう頻繁にも使えないかsweat01。この後にご登場した情報科学芸術大学院大学教授・小林昌廣先生も「道成寺用のフックがないだけで、国立能楽堂とほぼ同じ」と太鼓判を押してらっしゃいましたfuji


さて、この小林先生、大変オモシロい方で、冒頭「“カンキノウ”はいかかですか?と主催者に言われた時、ガンマGTPのことか?と思いました。」と、ツカミはOKgoodsmile。受講者は観能経験者が多かったので、新作能newの話などをしてくれましたkaraoke。現代のテーマを能にすると、古典として残すことができるけれど、格式が高く、制作上の規制が厳しい芸能なので、後世に残る作品を作るのはかなり難しいとthink。それでも何人かご紹介くださいましたが、忘れました…bleah


で、途中から夜の本番で演じてくださる能楽師さんたちがご登場spade。観世流シテ方から片山伸吾さんと田茂井廣道さん、喜多流シテ方から佐々木多門さんと大島輝久さん。笛方の藤田流・竹市学さん。みなさんめちゃフレンドリーhappy01。パンピーにも理解しやすい砕けた口調でお話くださいますclover。なんだけども、やはりそのスピリットの話になるとものすごく真摯で奥深い含蓄に富んだ内容になりますねfuji。でもこれで40代半ばの方々なのですよ。この精神のハイレベルupぶりはやはり600年の歴史を誇る芸能の精神を受け継ぎ、次代へ受け渡すミッションを持った人たちだからなんでしょうねshine


ここでのテーマは、流儀(流派)による違い。片山さん曰く「自民党」のような観世流では、全体の人数も多いので京と東京とでも微妙に違ったりするそう。他流儀とでは、同じ演目でも演出作法上の違いに現れる根本的な概念の違いを感じるとおっしゃってましたconfident。大島さん曰く「共産党」のような喜多流では、規模も小さいので内部での違いはそれほどないが、外様大名に支持された歴史から地方でも盛んな流儀なので、その違いが芸の幅に繋がっているとのこと。喜多流は一番新しく興った流儀なので、他流儀の“いいとこどり”をしていて、それがちょっとしたところに出ますねー、なんて小林先生がおっしゃって、ほほー、そーなのかーcatface、などと思ってみたり。でもわたくしにはもちろん全然わかりませんcoldsweats01


不思議なのは、笛は能の流儀に左右されることはほとんどないということ。同じ囃子チームの中でもパーカッション系は能の流儀に合わせるものなんだそうですが、笛は流儀によって節回しを若干変えるけどもむしろ舞の方が笛に合わせるんだそうです。スゴイcoldsweats02。シテよりエライsign01しかも、笛界に3つある流儀の違いは巨大だそうな。なんて自分本位なやつpout。あ、違うかcoldsweats01。なので、シテさんは「今日の笛方は何流か」っていうのは注意する、とおっしゃってました。へーdash


さて、われわれ日常人にも繋がる話もありました。“自分の中の芯をつくること”。喜多流の大島さんがおっしゃっていたことがものすごく腑に落ちまして。「若い頃は“正さ”ばかりを追及していた。“正しい”とは何なのか。周りからそれ以外の選択肢を示されても全部拒絶していた。しかし、経験を積み重ねていくうちにいろいろなものを取り入れられる余裕が出来てきて、本当の自分の型が出来上がってくる。」佐々木さんも「それが面白い。」とおっしゃってました。小林先生「それが、プロとお稽古されてる素人さんとの違いですね。」おっしゃるとーりですflair。片山さんの「同じ人でも年代によって変わってくる。同じ師匠なのに、今と10年前と言われていることが違う。師匠にもマイブームがある。」には笑いましたhappy01


この後に、流儀による舞の違いをデモンストレーションしてくれました。これがスゴいのですわcoldsweats02。「舞働き」と「カケリ」という共にいわゆるアクションシーンthunderの舞なんだけれど、笛が吹く同じ曲を観世流と喜多流の能楽師さんが同時に舞うのです。もーぶつかっちゃうimpactんじゃないかとハラハラheart02するくらい動きがちがーうsign01一応舞台を半分ずつ使うと決めて舞われたようですが、フリーでやったらゼッタイスクランブル状態thunderだワ。これもぎゃーimpactってカンジだったんだけど、さらにその後、狂言師の茂山茂さんも加わった仕舞(狂言では別の言い方だったと思いますが)は、2つの流儀による謡も入ったので更に大錯綜状態impactbomb。しかしsign01それなのに、何故か調和が取れているnotesign01これは如何にsign02能楽の奥深さを知ったひと時でした…coldsweats01


それにしてもこんなの、よくやって下さったわよねーーーーsign05。そっちにもビックリcoldsweats02。いろいろシガラミのなさそうな札幌でだから出来ちゃったりするのかしらsmile?謡もかなり違うし、舞の仕草も大分違う。扇の広げ方や足踏みの仕方も特に決まりはないそうなんだけども、観世流は拍子に合わせ気味、喜多流はワザとのハズシ気味。この違いも面白いですね。喜多流の「予定調和にしない、ライブ感の重要視、ジャズ的な感覚」っていうのが、いかにも江戸時代発祥の流儀ってカンジですよね~sun


で、観ているこちらも、背筋がピシッupdownとなっちゃうのは、こんなちょっと余興っぽい舞でも、能楽師のみなさま方、入った瞬間、目つきも佇まいもバリッthundersign01と変わられるから。いやー、サスガですわーlovely。でもその後、感想を聞かれて「つられそうになる。でも負けるもんかpunchsign01と思ってやりました。」カワユイchick


そんなこんなでめちゃくちゃ面白いレクチャーだったんだけど、わたくし的にウケたhappy02impactのは小林先生がおっしゃってた人浄瑠璃の「天地会」のエピソード。能の3役はそれぞれ他の役もまぁ出来るok、という話にからんで、文楽の役交代の余興公演「天地会」は大爆笑happy02なんです、っていう話でした。わたくし、大阪にいた時には文楽も結構観ていたので、どんなカンジになるかちょっと想像できるだけに、おかしくてhappy02。「人形が倒れてたりするんです。」悲劇なのに喜劇catface。観てみたーいhappy02sign01


なんてのは置いといて。後からご登場の狂言方の茂山さん。ご登場が遅れた理由が、紋付の到着が遅れたから…って、「花よりも花の如く」でも描かれてましたね~~smile


なんてのも置いといて。専門の世界を、分りやすい言葉で紐解いてくれるその道のプロの存在は本当に貴重shineだといつも思ってますけど、わたくしにとってはちょっと高いところcloudにいらっしゃる能楽師さんたちが、このレクチャーによってほんの少し近寄ってくれたような気がして、もうちょっと能のこと、調べてみようかなぁ~という気になってマスup

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