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2016/01/28

「壬生義士伝」

再読は、やっぱり印象が変わるものね~coldsweats02。10年以上前に初めて読んだ時は、下巻の後半から、ゴーゴー出てくるナミダcryingを、顔にぐるぐる巻きにしたバスタオルで受け止めながら読んだものなのに、今やフツーに読了してしまった…gawk。あの頃の純粋なわたくしはどこへ…sign05


「義士」とは、なにがあっても「家族」を守りぬく男のことだとspade。幕末とはいえ江戸時代には非常識な考え方だわね。それを死ぬ間際まで貫いた吉村貫一郎を描き切った浅田次郎さんの長編小説なんだけど、これって著者初の時代小説だったのね。最初の時代小説に、何故吉村貫一郎を選んだのかってのは興味深いものがあるけれども。どんなに優秀であっても低い身分に生まれついた者は決して社会的に浮かばれることはない、という江戸時代の強烈な不合理を身を以って生きた男の生涯を遺しておきたかったということなのかしらねconfident


南部弁(岩手弁)を効果的に使っていて、それが前回わたくしを泣かせた要因でもあったんだけど、この訛ってものには南部人の純朴な人間性が滲み出てて、もーそれだけでヤラれちゃうーweep。浅田文学のあざとさ全開smileimpact。 しかしなんつっても、浅田さんの、子供の描写がやっぱしヤバいup。わかっててもヤバいup。お父さんが脱藩した後、学校で謝罪する長男・嘉一郎と組頭の長男・大野千秋の描写があまりにもイタイタしくてcrying。それと佐助さん。さすがのわたくしもウルウルしてしまったワーweep



再読してみて大きかったのは、わたくし自身が3年前に盛岡を訪れていたことbullettrain。吉村さんがいつも故郷南部の美しさを仲間に自慢しまくってたのがなんとなくわかるもんねーconfident。それと嘉一郎が最期を迎えた函館・千代ヶ岱も、今や球場baseballや住宅houseが並ぶエリアになってるけど、実際に知ってるだけに、ここかぁ~~、なんてシミ ジミしちゃったりしてconfident。ま、嘉一郎はフィクションとしても、中島三郎助と息子たちはここで戦ったわけだからねー。梁川町のあたりの「中島三郎助父子最期之地」碑は車carを運転してる時よく目にしましたeye。しかし 、こんなことが起こっていたのがたった150年ほど前のことだったとはホントーに信じられない。でもホントなのよね~。はぁ~~dash。浅田さんの文章を思い出すと、このあたり(現・千代台)が一面、ふんわりした菜の花の黄色に染まりますconfident



内容としてはほとんどが浅田さんの創作のようだけど、苦労を重ねた旧世代の父・貫一郎&長男・嘉一郎と、大野次郎右衛門と佐助によって命を救われた新世代の次男・貫一郎との間の距離たるや、まさに隔世の感がありますね leftright 。登場人物のキャラが全てイキイキshineしてる浅田文学のエッセンスが、全て凝縮されてる、マンゾクの一編でございましたfull

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