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2016/06/18

「失われた夜の歴史」

失われた夜の歴史

いやー、スゴい仕事されてるワ~~shine。ヴァージニア工科大学の歴史学教授であるロジャー・イーカーチ氏著、樋口幸子、片柳佐智子、三宅真砂子各氏訳book


産業革命前のヨーロッパでは、夜nightがどのように認識され、過ごされていたか、超ボーダイな一次資料memoを渉猟しまくってまとめた労作diamond。これから文学作品bookや絵画作品artで描かれる夜nightのシーンを読んだり見たりする時も、そのバックグラウンドを知ることによってより理解が深まるカンジがするーconfident


あたりを照らす炎flairをどう確保するか、寝床sleepyをどう作るか、といったような物理的な苦労はなんとなく想像できる部分はあったけど(それでもその想像を遥かに超える苦労があったようで…sweat01)、精神的な分野での夜の役割には、なるほどねぇ~~thinkと思わせられることがたくさん。使役されている人々にとっては、唯一夜の時間が心身ともに解放される時間だったと。面白いことに、規範が厳しい上流階級の人たちも同様だったのねconfident


神の光shineを印象付けるための闇mistを必要とした宗教界や、夜間の治安において出歩く人間を少なくするためにあえて照明を増やさなかった行政とか、なかなかに興味深い~up。その流れで、イギリスは公権力をあんまり信用していない伝統がある、ってゆーの、面白いflair。元々公的な警察組織がなかったので、民間の夜警団を組織し、それがスコットランドヤードに発展してきた歴史がある。この精神性が、現在も公権力を監視する政治制度の仕組につながってるのね~think


そんなこんなでいろいろ面白い発見flairがある書籍だったけど、びっくりさせられたのは、夫婦や恋人同士じゃなくてもベッドを共にする習慣があったってことcoldsweats02sign01物理的、精神的な危機が訪れやすい夜なので、安全を守るためや、暖房費を節約するためと理由はあるらしいんだけど、結構男同士spadeってのもあって、思わずナニしてしまうケースもシバシバあったとか…smile


そして一番印象に残ったのは睡眠の取り方。現代のように、一度寝入ったら朝までぶっ続けで眠るのではなく、夜中に一度目覚めてeye静かな時間を過ごしていた、という。「第一の睡眠」と「第二の睡眠」と呼ばれるようなのね。このふたつの睡眠の間に、宗教的な瞑想や自分自身について省みる静かな時間を過ごしていたと。筆者は、この今は失われた時間がものすごく大切な時間だったのではないか、と書いています。むぅ~、ホントにそーかも知れないなぁ~~。昼間の時間にそんなことしてるヒマないもんね~~think


あと、感心したのは、翻訳と校正の正確さgood。近年読んだこのテのノンフィクションもので、これほどまでに正確な文章はあまりお目にかかったことなかったもんだからbell。528ページもの厚い本だったけど、気になるところはひとつもなかったのよね~。スバラシい~~shine


こんな内容で日本やアジアの夜について記述されてるものがあったら面白いのにナ~と思っちゃいましたーhappy01

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