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2018/01/10

「獣の奏者」5~8巻

獣の奏者(5) (講談社青い鳥文庫)

いや~、前半も面白かったけど、この後半、格段に深みが増して驚きの展開にーーcoldsweats02sign03


ラストのカタストロフィを読んだ後には、やはり「人間とは同じ間違いを繰り返す生き物」なのだと感じると同時に、しかしそれには「真実が隠されていた場合」という注釈がつく、ってことにも気付くのねflair。世界を破滅へと導いた原因がなんであったかを探求し、それを秘匿することなく正しく継承していけば、同じ間違いを犯す可能性は低くなるはず…、という作者の信念が伺えますconfident


正しく知識を使う”、これこそが「人類の英知crownなのであるとするならば、今、この地球上で「国家」という縄張りの間で行われていることの、なんと小さく卑小なことか。「国家間」のみならず、「国家内」でも「秘密保持」の名の下に永遠に「真実が隠され」ようとしている。“優秀な自分たちだけ秘密を保持する権利がある”という考えは傲慢であると同時に恐るべき無知でもあるthink。こんなことを続けている限り、この世界から「戦争」bombimpactというものはなくならないだろうなーngwobbly


主人公・エリンちゃんの周りの世界を描いた前半から、後半は一気に世界が広がり、リョザ神王国とその周辺に位置する国々との関係が描かれていく。そして、唯一王獣を扱えるエリンに対し、周辺国との戦争に王獣を使うよう命が下される。当然、エリンちゃんは自分の使命と、家族を守らんとする意識の間に挟まれ、激しい苦悩に苛まれるようになる、ってとこがもう圧倒的に深いのよね~wave


そして人間の手によって、醜い目的のために不自然に増やされ、不自然な生態を生きなければならなくなった動物たちを、戦争の武器として使おうとする人間たちは、その目的の醜さゆえに自らの身を滅ぼすことになるdanger。やっぱりこれって、核兵器をはじめとする軍事兵器というもののアナロジーでもあると思うのよねーthink


最終的には、多くの犠牲とひきかえに王獣と闘蛇は野生に還り、世界は破滅の一歩手前で踏みとどまったけど、結局のところ「人間」も、その行動原理の根底にあるのは「恐怖shockなのかと思うとやっぱりムナシい気持ちになるものですgawk

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