カテゴリー「歌舞伎」の3件の記事

2010/08/11

「The☆スター」(10年8月7日放映)

嗚呼、なんという生き方…。欲望にまみれたこの世界で、こんな人間の在り方があるなんて…weep。歌舞伎俳優・板東玉三郎shinediamondshine


「踊ることは生きること」。書いてしまうとなんだかものすごくありがちなものになっちゃうけど、彼にとっては本当に切実なことだったのねthink。わたくしは、歌舞伎鑑賞者としてはキャリア20年そこそこの若輩者なのでchick、あまりエラそうには語れないけど、表現者としての玉三郎さんは、まさにこの世レベルじゃないことはすぐにわかるflair。その至高のさらに上upwardrightcloudに行っちゃてる芸を生み出す源が何なのか、今回よくわかりましたspade


大学時代school、履修していた講座の先生eyeglassがよく言われてた『作品は作家の人生とは切り離して評価されるべきである』という言葉が印象的で、わたくしも常にそういう態度で文学作品や映画、舞台などを観てきましたeye。(これって芸術ばかりじゃなく、普通の人の仕事の場面にも言えると思う)なので、玉三郎さんについても、その作品(演技そのもの)を彼の人生から観ることは敢えてしなかった。でも、この番組をみて、私の中で“すとん”と落ちるものがありましたconfident


玉三郎さんが梨園の生まれhorseじゃないことはもちろん知ってたけど、今まで特に興味もなかった玉三郎さんの子供時代、生きるということについての壮絶な葛藤typhoonを抱え始めた少年時代のエピソードや、「なぜ踊るのか」について語る彼自身の言葉に、わたくし、本当に打ちのめされましたpunchthunderwobbly


で、もひとつわたくしビックリbombしたのは、そんな玉三郎さんが会いたいとゲストに希望したのが、玉置浩二氏。いやー、ビックリしたーッsign01玉三郎さんは、玉置氏に同じヒホヒ(匂い)を感じてたそうなcoldsweats02。話を聞いてみれば、なるほど、と思わないこともない。歌や芝居、特に独特の魅力的な声はまさに“ギフトpresent”だと思ってはいたケド…。でもこの2人が同類なんて、感情的にゼッタイ認めたくなーいッbearingsign03


は、置いといてsweat02


板東玉三郎。これほど「ピュア」な在り方があろうか。わたくしはそこに、いろんな感情を乗り越えた上の「哀しみ」を見たわweep。これほどまでに芸の道(生きる道)を突き詰めて来た玉三郎さんは“特別の人”だけれど、今でいう「生きづらい系」の人でもあったという事実は、わたくしたち“一般人”にも共通の「生きるということ」について、深く考えさせる“媒体者”でもあったのだと思うfuji


それにしても、玉置浩二氏とデュエットkaraokenoteしたあとの玉さまの笑顔は、コドモみたいでカワイかったナ~heart02happy02shine

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2009/07/14

七月大歌舞伎

現在“さよなら公演”中の歌舞伎座、夜の部の公演を観劇eyeいたしました。演目は「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」と「天守物語」。人気の市川海老蔵さんと坂東玉三郎さんの出演ということで大人気のようですねnote


1本目は海老蔵さんの「夏祭浪花鑑」。サスガ、水もしたたるイイオトコwaveの海老さま、ムショ帰りのムサい団七が髪結床でキレイサッパリした姿で色男に変身する最初の見せ場では、場内にキャ~heart04ってカンジの歓声が上がるのですわsweat02。で、その後、いろんな場面で「見得」を決めてくんだけど、そのたんびに、わたくしのナナメ前に座っていらっしゃったアラフォーと思しき女性rougeが、アタマを左右に振りながら感極まって拍手してるお姿には、もーオカシくて、オカシくてimpacthappy02、わたくし、海老さまよりついついそっちを見ちゃったわよー。もー、どーしてくれんのーッpoutsign01


っつーわけで海老さまの美しさdiamondは、筆舌に尽くしがたいものがある(お父様の団十郎さんは、俳優としては超一流というわけじゃないけど、この海老さまを誕生させたbellというだけでも歌舞伎の歴史に貢献されてるわ~good)んだけど、今回、この演目の芝居では、わたくし、残念ながら納得し難いものがあったわねdown


初めてわたくしが、この演目を観たのはだいぶん昔のことだけど、勘三郎さん(当時は勘九郎さん)が団七だったもの。この演目の肝keyは、当時も重罪だった(今もそのはずだけど)「尊属殺人」なわけです。どんなことがあっても親を殺すことはまかりならんわけng。それをもーどーにも堪忍ならなくなって、舅を殺してしまうpunchimpactってとこのものすごい葛藤typhoonが見所なわけですよ。そこんとこの勘九郎さんは、ほんとにスゴかったup。肌にまとわりつくような熱帯夜mist、ヒトのココロをハイupwardrightにせずにはいられない夏祭りのお囃子がずーっと鳴り響く中、狂気の殺人劇が繰り広げられる様子は、わたくし、もうほんとに口から心臓heart01が飛び出るかと思うくらいキンチョーしながら観てた緊迫したシーンだったのsweat01。それが、海老団七は、なーんか、やっぱ現代ッコだなーってのが滲み出てるカンジなのよねーgawk。下卑た舅にネチネチイヤミを言われたり、雪駄でアタマを叩かれたりしてもひたすら謝る海老団七の姿は、なぜか本心から謝ってるように見えない。ココロん中ではオメー、この舅バカにしてんだろーってカンジにどーしても見えちゃう。尊属殺人なんか全然珍しくなくなった現代の酷薄さが海老団七には重なって見えちゃうのよ~weep。ひょっとするとこれは、現代ッコ海老蔵にとっては宿命的なものなのかも。勘九郎さんと海老さまの世代間的なモンダイなのだとすると、これからの歌舞伎というもの、ちょっとタイヘンかもよ~bearingsign02


さてさて2本目は、わたくしが「あぁぁ~、同じ時代に生きてて幸せ~heart02」と心から思う玉三郎さまの「天守物語」。もー、たまさぶろーさま、かんぺきーfuji。しあわせーclover。泉鏡花原作の脚本を読むと、どんな風にしゃべったらいいのやらサッパリわかんないようなセリフも、玉さまにかかると麗しい詩のように、夢見ゴコチに聴こえちゃうcatface。たぶん、鍛えまくってる腹筋を自由自在に使っての発声がそうさせるのよね~ok。そして、カンペキな所作lovely。着物の裾の広がりようも全て計算され尽した佇まいshine。衣裳もめっちゃくっちゃキレーshine。亀姫ちゃんをお迎えする時の打掛の流麗な美しさったらなかったわーッsign03玉さまの美意識ココに極まれりshineshine。そして役づくりの点では、前半でのかわゆいおちゃめぶりcuteと後半の、図書之助と出会ってからの毅然として高潔な、それでいて恋に落ちた女のたおやかさぶりcherryblossomの対比のスバラシさは、もはやわたくしの感想なんかゴミの如しcoldsweats01。…ああそれなのに、すんごく気になったのは、「そこ、笑うとこじゃないんだけどannoy?」なシーンでシバシバ笑うオバハン集団angry。もはや恋するオトメの年代から100万光年遠ざかった集団とは言え、もちっと想像力を働かしたらぁ~?ってカンジだったわねぇgawk


で、若い頃から達者な芝居をしてちょっと気になってた勘太郎くん、今回もなかなか良かったわ~happy01。順調に成長なさっているようで。その点では、昼の部も観たかったな~weep

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2009/01/31

「老松」

これまた、今年お正月のNHKでの放映tvもの。今年は、歌舞伎座建替えのための「さよなら公演」のスタートという節目の年、ということで1月2日の「古式顔寄せ手打式」なる儀式(と言っても普段は、主催者と出演者と裏方さんなどだけでやる顔合わせのようですが、今回は特別に、歌舞伎座に上がるほぼ全員の出座)に続いて上演された、常磐津での舞踊でございます。言葉遣いも今回は丁寧でございますchick


流刑に処せられた菅原道真を慕って九州まで飛んで行っちゃったairplaneという「飛び梅」と「追い松」伝説を題材とした能の流れを汲む舞踊を、3人の人間国宝shineが舞ったのでございます。もう、とにかくそれはそれは素晴らしいものでございましたhappy02


何と言っても、わたくし一番のお気に入りheart04、成駒屋の中村芝翫さんの、もう、すんばらしいことッdiamondshine!中村流家元というのは、このように踊るのでございます。全く揺るぎのない所作と、当代一の女形らしいなめらかな腕や手先の動き、品のよい格調高いたたずまいが一緒になって、もう目が離せませんeye。実はわたくし、この芝翫さんと2ショット写真cameraを撮ったことがあるんですのよーッ!ジマンッsign03デヘsmile。かなり前の「俳優祭」で幕間の余興(このときは、各俳優さんたちの出店が出ていました)の間、めちゃ混みの通路で芝翫さん発見ッflairsign01「あのぉ~…」とすりすり近寄ってcoldsweats01写真をお願いしましたら、気さくに応じてくださったのでした。なんてイイ人ッgoodsign01でもほんとは、一番好きなのはご子息の福助さんlovelyなんでございますが、あまりに好きすぎてheart02遠くからジットリcatface見つめていたヘタレなわたくしでございます…coldsweats01


そして上方歌舞伎の第一人者、坂田藤十郎さん。わたくし大阪時代、そりゃーもう文字通り飽きるほど中村鴈治郎(当時)さんを拝見し倒したものでございます。と、申しますか、南座でも松竹座でも、上方では鴈治郎さんが出ずっぱりだったのですねぇ。お蔭様でわたくし、上方歌舞伎の何たるかを鴈治郎さんに教わったのでございますよpencil。そしてその藤十郎さんの舞踊は、まさにその最初の一振りから「これぞ上方ッ!」でございましたsun。素晴らしいでございます。もう言葉では説明できません。実物を観るべしpunch


最後は、中村富十郎さん。いつまでも若々しくお茶目なお方でございますwink。たぶん御歳80歳くらいにおなりだと思いますが、全く歳を感じさせない名手の芸でございますtulip


この大顔合わせの舞踊、初春cherryblossomのおめでたい場を格調高く引き締めた素晴らしい舞台でございましたshine。幕が下りてくる時の、大向こうの掛け声の雨あられrain。“こいつは春から縁起がいいわえ”でございますhappy01


あぁーッ、ナマ舞台が観たいーッimpact

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